個人的に大きく評価しているもう1つのポイントが電源コネクタだ。先代のSurface Pro 2まではマグネット着脱式でも接続位置がシビアで、きちんと指でガイドしてはめ込む必要があった。
しかし、Surface Pro 3ではコネクタの形状が変更され、接続位置にケーブルの先端を近付けていくと、マグネットの力で自然に接続される。さらにそれほど力を加えずに取り外せるため、着脱が非常に容易になった。その代わり、従来機のACアダプタとは互換性がなくなっている点に注意したい。
また、従来のSurface Proシリーズはこの電源のマグネット着脱部に専用のSurfaceペンを取り付けて持ち運ぶことができた。今回、Surface Pro 3のデジタイザが以前までのワコム製からN-trig製のものへと変更されているため、ペンの互換性がないうえ、こうした本体への着脱ギミックがなくなっている。
その代わりにキーボード貼り付け式の専用ペンホルダーが提供されているので、持ち運び時にはそれを利用するといいだろう。
Surface Pro 3の発売にあたり、日本マイクロソフトの関係者と話していたところ、「どのようにペンとSurface Pro 3を組み合わせた用途提案が可能か」をいろいろ模索している様子がうかがえた。
Surfaceペンが筆圧1024レベルのワコム製から256レベルのN-trig製になった点で、イラストレーター系のユーザーからは厳しい評価も聞こえるSurface Pro 3だが、一方でこれまでペンを積極的に使ってこなかったような業態も含め、「ペンとタブレット」を広くアピールしていきたいと考えているようだ。
iPhoneやiPadの登場により、タブレットでのタッチ操作が当たり前となりつつある昨今だが、思い起こせば、もともとマイクロソフトはWindowsのTablet Editionでペン操作を非常に重視していた。同社はSurface Pro 3における最大の差別化ポイントの1つをペンと考えているようだ。
実際、今回のSurface Pro 3のペンは、従来にはなかったギミックが搭載されている。「消しゴム」と「範囲選択(右クリック)」の機能を持った2つのボタンに加えて、ペン後ろのボタンが1ノックで「OneNote起動」、2ノックで「画面をキャプチャしつつ、OneNote起動」というアクションになった。Bluetoothでのペアリングが前提となっており、とにかくペンを使っていろいろなアクションが可能になるよう、工夫されている。
半面、OneNote以外で直接連携が可能なアプリがなく、用途も限られているなど、この辺りは今後の強化に期待したいところだ。将来的に「Surface Pro 4」が出るのであれば、ペン機能をさらに進化させる方向にいくのかもしれない。
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