上で紹介したハードウェア暗号化対応の製品は、いずれもウイルスチェック機能は備えていない。そのため、USBメモリにウイルスが侵入した場合、接続先のPCから感染を広げてしまう可能性はなくはない。こうした場合は以降で紹介するウイルスチェック機能がついたモデルを使用すべきだ。
これらの製品では、USBメモリに書き込まれるデータに対してウイルスチェックが自動実行され、もし感染しているファイルが見つかれば自動的に隔離されるので、USBメモリを経由してウイルス感染が拡大するリスクを限りなくゼロにできる。
本稿冒頭に記したラインアップの枠組みで言うと(2)に相当する製品だ。多くの製品では1年、3年、5年のライセンスモデルが用意されており、期限が切れるとライセンスを追加購入することで継続して機能を利用できる。
バッファローの製品では、USB 3.0に対応した「RUF3-HSLTV」シリーズがおすすめだ。ウイルスチェック機能として、トレンドマイクロの「Trend Micro USB Security(TMUSB)」を搭載。ウイルスチェック機能に加えてハードウェア暗号化にも対応するほか、よく使うPCはパスワード入力を省略できる自動パスワード認証機能も備えている。このほか、USB 2.0対応の「RUF2-HSCLTV」シリーズもある。
アイ・オー・データ機器では、USB 3.0に対応した「ED-V4」シリーズや、USB 2.0対応の「ED-V3」シリーズが候補となる。採用するウイルスチェック機能は、トレンドマイクロの「Trend Micro USB Security(TMUSB)」だ。もちろんハードウェア暗号化機能も搭載し、パスワードを連続100回間違えるとロックがかかり初期化が必要になる。
エレコムでは、USB 3.0に対応した「MF-PUVT302GA1」シリーズもおすすめだ。こちらもやはりトレンドマイクロの「Trend Micro USB Security(TMUSB)」を搭載する。このほか、シマンテックのウイルスチェック機能を採用した「HUD-PUVS3A1」シリーズや、マカフィー製のウイルスチェック機能を用いた「HUD-PUVM3A1」シリーズも選択でき、このうちトレンドマイクロ版とマカフィー版は他社製品では見かけない2Gバイトモデルもある。
グリーンハウスはスライドコネクタ式の「GH-UFD*VCS」シリーズとキャップ式の「GH-UFD*VCA」シリーズの2種類のモデルを用意。いずれもトレンドマイクロのウイルスチェック機能を利用する。他社にある5年ライセンスモデルはなく、1年もしくは3年のみのラインアップだ。両者ともUSB 2.0対応でUSB 3.0には対応しない。
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