専用アプリの「NEC WiMAX 2+ TOOL」は、AndroidとiOS向けを提供している。HSモードとNLモードの切り替え、WAN側のWiMAX/WiMAX 2+と無線LANの切り替えがスマートフォンからワンタッチでできる。休止状態への移行とリモート起動の操作も可能だ。
これ以外にも、再起動やWAN側のインターネット接続状態の確認、Webブラウザでの設定画面の呼び出しなども可能だ。Androidアプリでは常駐することで、ステータスバーにNAD11のバッテリー残量を表示したり、通知リストで電波強度を確認したりできる。
WAN側の無線LAN接続機能は、常時有効にしておくと速度はでない無線LANにつながってわずらわしいときもあるが、アプリを使って必要な場合だけ使えるのなら便利だ。
リモート起動は、休止状態のときにはNAD11がBluetoothヘッドセットデバイスとして待機していて、ペアリング操作を開始するとリモート起動する仕組みだ。アプリを提供していないPCなどからでも、Bluetooth機能があればリモート起動は可能だ。ただし、休止状態への移行は本体操作か省電力機能に頼ることになるが、PCからしか使わないというユーザーでもリモート起動のメリットは享受できる。
省電力関係では、WANと無線LANの連動機能も便利だ。NAD11が、インターネットに接続できないときはLAN側の無線LANも無効化して消費電力を抑える機能で、WiMAX圏外の移動が多い場合には省電力に有効だ。
無線LANルータとしても、据え置きタイプに相当する機能を備えている。モバイルルータにそこまで必要はないという意見もあるが、IPv4/v6対応のパケットフィルタやポートマッピング(ポートフォワーディング)に加え、MACアドレス指定でのDHCP固定割当機能もある。出先でPCとスマートフォンやタブレットなどで小さなLANを構築してファイルのやりとりを行う場合など、端末ごとにIPアドレスが固定だと便利なときがある。また、自宅で固定回線代わりに使う人にとっては無線LANルータとしての機能が充実している点は重要なポイントとなるだろう。
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