Amazonにアクセスし、「iPhone ハンドル」で検索すると、数多くのハンドルマウントホルダーやケースが表示される。中には車用のアイテムもあるが、その多くは自転車やモーターサイクルのバーハンドルに固定する商品だ。
スピード域の低い自転車用として使うのであれば、1000円以下で購入できる簡易防滴。防水なソフトケースつきハンドルマウントを選ぶとよい。安価な製品であれど防水ファスナーが使われており、ちょっとした雨なら問題なく使用できる(製造品質は低めでファスナーが開け閉めしにくいロットもあるようなので注意が必要だが)。飛ばさない、という自信があるなら、原付スクーター用として使うのもいいだろう。
しかし高速道路を多用するライダーとしては、速度域の高い時のトラブルでも比較的安心できるように、防御力の高いケースを選びたい。そこでチョイスしたのがPELICANの「ProGear Vault CE1180」だ。
MILスペックを満たすケースなだけあって、ハードなルックスが頼もしい。iPhone 5sのTouch IDは使えなくなるが、通常のタッチ操作、ホームボタン、電源ボタン、ボリュームの操作は可能。サウンドオン/オフスイッチも、ボリウム式スイッチで操作できる。
防水、防塵性能はIP54。「機器の所定動作および安全性を阻害する量の塵埃(じんあい)は入らない」かつ「水の飛まつ(あらゆる方向からの噴霧)に対して保護する」性能で、水没させることはできないが、走行中の雨ならば問題なくガードしてくれる。
しかし難点もある。ディスプレイおよびカメラレンズを保護するクリアパネルが厚いためにハレーションが起きやすい。またディスプレイ外周部の操作がしにくく、コントロールセンターを表示させるのも一苦労となった。これはガード力を高めた結果の弊害。万が一のトラブルに対する安心感は高いものの、日常的な使い勝手はスポイルされた。
つぎにハンドルマウント部の話に入ろう。路面状態の悪い道も好んで走るライダーとしては、マウントパーツの剛性を重視したい。安価なハンドルホルダーは筆者の知るかぎりプラスチックのパーツが使われており、震動疲労による劣化・破損が予想できる。
そこでアルミのクランプを用いたMINOURA「iH-500-STD」を選択した。本来は自転車用のホルダーだが、モーターサイクルのバーハンドルにも問題なく使用できた。
ところで林道を走っていると、3Gの電波もつかめない地域に入ることも多い。というか、ほとんどがそうだ。「モバイル版Googleマップ」にはあらかじめ地図データをダウンロードしておけるオフラインマップ機能があるが、残念ながら日本国内では未対応。国内でのサービスが始まるまでは、以前購入しておいた「navico全国」「MapFan」の世話になっている。
実際に奥多摩地区の林道まで、この組み合わせで遊びに行ってみたが快適そのもの。さらにナビアプリの音声をエレコム「LBT-PAR500AV」に飛ばし、ヘルメット内のウィンズジャパン「サウンドテック プレミアムエディション」で走行中にも聞けるようにしてみたが、それはまた別の機会で紹介しよう。
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