米Microsoftは9月15日(現地時間)、人気ゲーム「Minecraft」の開発元であるスウェーデンMojangを買収することで合意したと発表した。買収総額は25億ドルで、取引は年内に完了の見込みだ。
買収完了後も同社のXbox向けだけでなく、米AppleのiOS版、米GoogleのAndroid版、PC版、プレイステーション版の提供も続けるとしている。
Mojangは2009年創業のストックホルムに拠点を置くゲーム開発企業。代表作であるMinecraftは、仮想空間上にユーザーがブロックを使ってさまざまな建造物を作ったり、自由に生活できるゲームだ。2009年のリリース以来、累計1億回以上ダウンロードされている。共同創業者のカール・マネCEOを含む同社のチームは、MicrosoftでXbox向けオリジナルゲームを開発するMicrosoft Studiosに参加するが、Minecraftの開発者であるノッチことマーカス・パーソン氏は買収完了後退社する。
パーソン氏は自身のブログで、自分は楽しいからゲームを開発しているだけで、起業家でもCEOでもないが、Minecraftが手に負えないほど大きくなってしまい、自分もいつの間にか意に反して「象徴」になってしまったと語り、Mojangを離れてまたゲーム開発に専念すると説明した。
同氏は3月、米FacebookがOculusの買収を発表すると、「Facebookにはぞっとする」としてそれまで進めていたOculus Rift版のMincraft開発を中止している。
Mojangの公式ブログによると、パーソン氏は同社の最大株主だが、パーソン氏は自身のブログを「これ(Mojangの売却)は金のためではない。自分が正気でいるためだ」という言葉で締めくくっている。
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