シリコンパワーの台湾工場と本社を日本のユーザーにアピール作るのは、ただの“メモリ”ではない(2/2 ページ)

» 2014年09月24日 16時46分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]
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「メモリは思い出」だからこそ、デザインや機能を大切に

 シリコンパワー本社で同社社長のPerry Yuanペリー・ヤン氏にインタビューを行った。ヤン氏は、シリコンパワーの沿革と今後注力していく分野、そして、同社における日本市場に考えについて語っている。

──シリコンパワーの成り立ちや歴史を紹介していただけますか。

シリコンパワー社長のペリー・ヤン氏

ヤン氏 シリコンパワーは、2003年に設立した比較的新しい企業になります。2006年にはシリコンパワージャパンを設立して日本市場に注力してきました。ほかにも、オランダ、ロシア、中国、韓国、インド、米国に拠点を設けています。特に設立2年後にはオランダに支社を設けたことで、ロシアや東欧で好評を得ました。

 シリコンパワーでは、メモリカードやストレージを単なるデータを保存するデバイスではないという信念で成長してきました。このコンセプトは、デザインや機能、サービスに表れていて、デザイン面ではドイツの「レッド・ドット・デザイン賞」や「iFデザイン賞」などを受賞しています。機能面では、「Firma F80」のようにキーホルダーとして常に持ち歩ける、簡単に抜き差しができるデザイン、あるいは、Armorシリーズ・ポータブルHDDのように耐衝撃性や防水、耐圧機能を備えたデザインなどのラインアップを展開しています。

SDやCFカードなど、カメラ向けのメモリカード製品(写真=左)。左は黄緑のバンパーを備えた耐衝撃ポータブルHDDのArmor A15、右は耐衝撃に加え防水、耐圧機能も備えたArmor A80(写真=右)

スタンダードなデザインのUSBフラッシュメモリも多いが、小型でキーチェーンに取り付け可能な製品もデザイン豊富だ。クリップ付きのUSBフラッシュメモリもある。USBフラッシュメモリはサイズが小さいだけに、なくさないための工夫が面白い

──シリコンパワーにとって、日本市場はどのような位置づけでしょうか。

ヤン氏: シリコンパワーは日本を最も重要な市場の1つとして位置づけています。エントリーレベルからハイエンドモデルまで、幅広い、多種多様な製品を展開していますが、多くのブランドが流通している日本市場で、シリコンパワーが勝ち残ってきた大きな理由としてはコストパフォーマンスとともに品質の高い製品を提供し続けてきたことがあると考えています。

 また、シリコンパワージャパンとしては、製品やサービスのローカライズに努めてきました。合わせて、今回のキャンペーンの実施は、日台友好を深めるとともに、台湾企業であるシリコンパワーのイメージをさらに広めることが目的です。

──現在、特に注力している製品分野は。

ヤン氏 シリコンパワーは、社名のとおり半導体中心で市場に参入しました。USBフラッシュメモリやメモリモジュール、そのほかの分野では、2.5インチポータブルHDDにも注力しますが、2014年9月からは3.5インチ外付けHDDもリリースします。大容量の3.5インチ外付けHDDは、PC用はもちろん、現在では一般的となったテレビ用の録画向け外付けHDDとしても利用できるように製品を開発しました。

DIMMモジュール。中央2列がスタンダードモデル、左の赤いヒートシンク付き製品がオーバークロックメモリ、右はサーバ向けのレジスタード/ECC対応DIMMだ(写真=左)。3.5インチ外付けHDD「Stream S60」。容量は2Tバイト、3Tバイト、4Tバイト。取っ手の付いたデザインがユニークだ。日本市場向けパッケージは、グローバル向けパッケージと比べて、日本語表記になっていることに加え、縦置き横置き対応可能な点をアピールする写真に差し替えていたり、付属ケーブルの長さや形状をイラストで示すなど、きめ細やかなローカライズを施している(写真=右)

2.5インチSATA 3.0インターフェースのSSD製品。組み込み向けにはmSATAも展開しているほか、M.2製品も計画されているとのこと(写真=左)。Wi-Fi機能を備えたポータブル・ネットワークHDDやWi-Fi SDメモリカード(写真=右)

──台湾旅行といったキャンペーンは、今後も継続する予定でしょうか

ヤン氏 個人にとって、「メモリ」、思い出や記念はかけがえのないものです。このキャンペーンにより、日本のユーザーに台湾の素晴らしさが伝えることができれば幸いです。そして台湾に触れ、台湾のすてきな思い出を作っていただく活動にも共感していただければと思います。

 シリコンパワーでは引き続きこうしたキャンペーンを定期的に行っていく予定です。このキャンペーンを通じて、シリコンパワー製品や台湾製製品に対する信頼感を構築できるようにしたいですね。

モバイル向けのバッテリーなども展開(写真=左)。Thunderbolt対応のポータブルSSD。デザインや映像分野向けに適している

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