このほか、Amazon限定で提供している「プラン1.1G/month」(月額950円)の通信量が1.1Gバイト/月から2Gバイト/月に増加される。
MVNO各社の提供するデータ通信サービスは、MNO各社と比較して「低価格」を武器にユーザーを獲得していたが、各社の提供するプランで利用可能なデータ通信量の増量により、MVNOの提供するサービスでも必要十分なデータ通信量となるユーザも相当数いるものと思われる。
MNO各社は、音声通話定額やパケット通信料が家族単位でシェアできる新料金プランを提供しているものの、音声通話を重視しないユーザーにとっては割高であるという声も多く、各社の新料金プランの対抗軸として、MVNO各社が提供するプランで利用可能なデータ通信量が増加しているのは興味深い。
MVNO各社のデータ通信量増量のきっかけとなったIIJは、訪日外国人向けのプリペイドSIMも新たに投入している。
10月2日より発売が開始されたプリペイドSIMは「Japan Travel SIM powered by IIJmio」という商品名で、その名の通り、訪日外国人を主な利用者として想定された商品だが、実際には日本人が一時帰国する際にも利用することができるので、海外へ留学中や駐在している方が一時的に日本で使うデータ通信回線としても使える。
データ通信量は2GBで、利用期間は初回通信日から3ヶ月後の月末までと、訪日外国人向けのデータ通信SIMとしては利用可能期間が長くなっている。ヨドバシカメラ、ビックカメラなどの家電量販店でも販売される。
価格はオープン価格となっているため、取扱い店によって異なるが、都内の家電量販店では3,790円(税込)で販売されていた。
同SIMカードは、利用可能なデータ通信量が2Gバイトと他社の同様のサービスと比べて多く、利用可能期間が初回利用日から3カ月後の月末までと長い。さらに、利用開始時のオンラインアクティベーションが不要となっているため「購入後すぐに使える」という点でも使い勝手が良い。
訪日外国人向けのプリペイドSIMは、2014年に入ってから複数の商品が販売されていたが、いずれも価格的に割高であったり、通信量がそれほど多くないという点があった。IIJが発売したJapan Travel SIMはデータ通信量や利用可能期間の面で他社のプリペイドSIMよりも優れており、訪日外国人に限らず便利に使うことができるだろう。
WiMAX 2+サービスを提供するUQコミュニケーションズは、地下鉄駅のWiMAX 2+エリア化を進めることを発表した。第一弾として、横浜市営地下鉄 グリーンラインの「都筑ふれあいの丘駅」がエリア化されている。
UQによると、WiMAX 2+のエリア化はWiMAXサービスと同様に、改札や駅構内にWiMAX 2+対応基地局を設置する方式によるもので、携帯電話各社がトンネル内をエリア化する際に使われている漏洩同軸ケーブルなどを用いたエリア化とは異なる。このため、仮に駅同士がエリア化されているトンネルを電車で移動中でも、駅と駅の間では電波が弱くなることがある。という弱点についてははWiMAX 2+でも変わらない。
それでも、WiMAXよりも高速な通信サービスであるWiMAX 2+が利用可能なエリアが地下鉄駅などに拡大していくことは、UQおよびそのMVNO事業者だけでなく、iPhone 6/6 PlusなどのTD-LTE対応スマートフォンを使ってWiMAX 2+を利用するユーザにとってもメリットがあるので、今後のエリア拡大に期待したいところだ。
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