本製品はCorsairとのコラボレーションモデルということで、PCケース以外にも、電源ユニット、CPUクーラー、メモリはCorsair製パーツが選定されている。いずれもゲーミングという性能が要求される用途、長時間高負荷がかかる利用状況を想定し、品質に優れた最適な製品がチョイスされているが、ある程度はカスタマイズの余地も残されている。
電源ユニットは標準で650ワットの「RM650」を採用。80PLUS GOLD認証を受けた高変換効率モデルで、最も重要な+12ボルト系電流は1系統54アンペア(648ワット)と、幅広い構成に対応できる。日本製105度コンデンサの搭載や、各種保護回路の搭載など、品質と安全面にもこだわっており、安心してゲームマシンの心臓部を委ねられる。さらにBTOではよりハイグレードな「HX750i」(750ワット/80PLUS PLATINUM)も選択可能だ。
CPUクーラーは、「Corsair H100i」(CW-9060009-WW)を採用する。240ミリの大型ラジエーターを搭載する高性能の水冷クーラーで、高性能なCPUも静かに効率よく冷却できる。同じCorsair製ということもあり、PCケースの「Carbide Series Air 240」との相性も抜群で、ラジエータをケース前面に無理なく設置できる。これにより、PCケース内部の空間を広く空けることができ、見た目にも実にスマートに仕上がっている。
このほか、BTOでは、120ミリラジエーター搭載の「Corsair H60 (CW-9060007-WW)」も選択可能だ。CPUによってはこちらを選んでもよいだろう。Core i7以上のCPUを搭載するならば、静音性、冷却性能両面で「Corsair H100i」(CW-9060009-WW)がお勧めだ。
メモリは「Corsair VENGEANCE LP」ブランドのモジュールを採用しており、標準の8Gバイト(4Gバイト×2枚)の構成のほか、16Gバイト(8Gバイト×2枚)、32Gバイト(8Gバイト×4枚)も選べる。IntelのOCプロファイルXMPに対応した高速モデルだ。一般的なPC3-12800 DIMMよりも低レイテンシ動作(9-9-9-24)に対応しており、高速なメモリアクセスが可能になっている。もちろん、UEFIの設定もメモリに合わせて適切に行なわれている。
基本システムには、Intelの第4世代Coreを採用する。標準のマザーボードは、ASUSTeKのIntel Z97 Expressチップセット搭載マザーボード「MAXIMUS VII GENE」だ。第4世代Coreに対応するmicroATXフォームファクターのマザーボードとしては最高水準のクオリティを備えた製品の1つで、オンボードサウンド機能や各種ユーティリティなどゲーミング向けの機能も充実している。BTOではよりリーズナブルな選択肢として、ASUSTeKの「GRYPHON Z97」も選べるが、ゲーミング用途であれば標準のまま変更しないことをお勧めしたい。この辺りのサイコムの選択は間違いがない。
CPUは「Devil's Canyon」の開発コードネームで知られる第4世代Coreの最上位モデル「Core i7-4790K」(4GHz/最大4.4GHz)が標準構成だ。BTOではCore i3から省電力版を含めて幅広い選択肢が用意されており、予算に応じて選ぶことができる。こちらはPCゲーミングが主目的ならば、Core i5以上の通常電力版モデルがお勧めだ。ちなみに、さらにこだわりたい人向けに、CPUグリスも3種類の選択肢が用意されている。
ゲーミングマシンの要といえるグラフィックスカードもNVIDIA、AMD両方のミドルレンジからハイエンドまでバリエーション豊富にそろえる。標準はGeForce GTX 760(2Gバイト)で、そのままでも一通りのゲームを楽しむことができるだろう。評価機では最新かつハイエンドのGeForce GTX 980搭載カードが装着されていた。
ストレージは2.5インチSSDと3.5インチHDDを合計2台まで自由に組み合わせられる。いずれもただ容量を指定できるだけでなく、ブランド/型番まで指定できる。評価機では500GバイトのSSD(Crucial MX100)と500GバイトのHDD(Seagate ST500DM002)を搭載していた。性能と容量、そしてコストのバランスに優れた構成だ。
そのほか、BTOでは、サウンドカードやTVチューナーカード、無線LANアダプタなどを追加できるほか、外付けの周辺機器やソフトウェアも同時購入できる。OSは標準では付属せず、オプション扱いとなっている。Windows 8.1/Windows 8.1 Pro、Windows 7 Home Premium SP1/Windows 7 Professional SP1(いずれも64ビット版)と4種類のDSP版が選択肢として用意されている。
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