基本性能の高さも特徴だ。システムの中核となるSoCには、NVIDIA最新のTegra K1を採用している。4基のARM Cortex A15コアと省電力のコンパニオンコアで構成する4+1コアのCPUコアに、PCのGPUと同じ「Kepler」ベースのコアを192基統合している。NVIDIAによれば、Playstation 3やXbox3を上回るグラフィックス性能を備えているという。性能面については後ほどチェックしたい。
メモリは2Gバイト、ストレージは16GバイトのeMMCとなっている。通信機能はIEEE802.11a/b/g/n対応の無線LAN、Bluetooth 4.0 LE、GPS/GLONASSにも対応している。本体にはUSB2.0(micro-B)、MiniHDMI出力、ヘッドフォン/マイク兼用端子、microSDカードスロット(SDXC対応)を装備する。カメラは前面背面ともに500万画素を搭載している。
8型液晶デイスプレイの表示解像度は1920×1200ピクセル、画素密度は約283ppiだ。液晶の配向方式にはIPSを採用しているため視野角は広く、斜めからでもクッキリと鮮やかな表示だ。輝度も非常に明るい。表面は光沢仕上げで、照明などは映りこみやすいが、高精細かつ、明るく鮮やかな画面でコンテンツが楽しめる。
また、スピーカーユニットの背後に発生する音を利用して低音を増幅するバスレフ方式のステレオスピーカーをフロントに搭載している。低音の迫力は8型タブレットとしては間違いなく最高クラスだ。ゲームはもちろん、映画コンテンツや音楽コンテンツなど、エンターテインメントコンテンツ全般を実に快適に楽しめる。
また、「DirectStylus 2」と呼ばれるスタイラスペンが付属していることも見逃せない。これは、GPUの演算能力を利用して指でのタッチとペンによる描画を区別し、静電容量式でありながら電磁誘導式のデジタイザペンのような細かい描画を可能としている。書き味も適度な抵抗感があって滑らかで、追従性も悪くない。電磁誘導式のデジタイザだと言われても信じてしまいそうなくらいよくできている。最近では手書きの感覚を高度に再現した電磁誘導式のデジタイザを搭載した2in1やタブレットがあるため、それらと比べてしまうとやはり見劣るのだが、ちょっとしたメモ程度には十分使える印象だ。
SHIELDタブレットの大きな特徴の1つが、専用のゲームコントローラ「SHIELDワイヤレスコントローラ」が用意されていることだ。
SHIELDワイヤレスコントローラは、十字ボタンとボタンとトリガーボタンが4つずつ、2本のアナログスティックと家庭用のゲーム機のコントローラで使われるひと通りの操作系に加えて、ボリューム調整ボタン、Androidのホームボタンやタッチパッド、さらにヘッドセット接続用端子も備える。家庭用ゲーム機に劣らない、本格的なゲームプレイが楽しめるほか、Android OSや他のアプリの操作も快適に行なえる。
接続方式に無線LAN(WiFi Direct)を利用しているのも特徴で、他で採用例の多いBluetooth方式に比べて遅延時間が短く、レスポンスに優れているという。Bluetoothよりよいかどうかはともかく、実際にゲームをプレイしてみても、遅延が気になるような場面は皆無であった。
純正オプションとしては、専用のスタンド機能付きカバー「SHIELDタブレットカバー」も用意されている。こちらは、いわゆる「フロフタ」タイプの画面カバーで、折りたむとスタンドとして利用できる。本体とはマグネットだけでなくガイドでしっかりと装着できる。
フタの先端と本体裏面のSHIELDロゴのライン、または左側面バスレフポートがあるあたりのラインにマグネットがあり、約125度と約130度、2種類の画面角度で安定して利用できる。また、本体の角度を変えれば、約160度のゆるやかな角度でも利用可能だ。
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