“ビジネスクラス”のためのAMD PROゲームとバリューだけじゃない(2/2 ページ)

» 2014年11月25日 10時00分 公開
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個人向けAPUと比べて2倍の耐久性を持つAMD PROラインアップ

──AMD PROではブランドを満たすためのハードウェア条件というのは設定しているのか。

カポール氏 耐久性という意味で、AMD PROのブランドを掲げるモデルは個人向けPCへの採用を想定した(型番としてAMD PROを掲げない)モデルと比べて2倍のレベルを設定している。なお、耐久性テストの条件としても、アイドリング状態にある時間の想定を個人向け製品と比べて半減にしている。なお、耐久性テストの対象としては、CPU、APUのみならず、PCメーカーがAMD PROブランドを掲げる製品のシステムを構成するパーツ全体をカバーする。

──ソフトウェアの品質維持では、膨大なビジネスアプリケーションの検証を行う体制をAMDで用意したのか。

カポール氏 その通りだ。個人向けの製品では、ゲームや最新のWindowsに限って動作検証を行っているケースが多く、また、最新ドライバへの更新やパッチプログラムの適用で個々のユーザーが対応できる。しかし、ビジネス向け製品では、オフィスの事情に合わせて過去のOSやサービスパック、ドライバを利用している場合もある。個人向けのPCではWindows 8.1シリーズ、8シリーズが9割を超えているが、ビジネスの現場では、Windows 7シリーズが80%を占めている。このような状況でも、AMD PROのブランドを掲げるモデルが安定して確実に動作するように、個人向けPCとは異なるレベルでアプリケーションやOSの検証体制を用意しなければならない。

──セキュリティやシステム管理機能としてAMD PROとして提供してるものは?

カポール氏 システム管理機能としてはオープン規格の「DUSH」に対して動作を保証している。DUSHを利用してソフトウェアベンダーが提供するシステム管理ユーティリティはAMD PROを掲げる製品で安心して使えることが企業導入を考えるユーザーにとってメリットになる。

システム管理機能への対応は、オープン規格のDUSHに対応することで、ソフトウェアベンダーが提供する多数の管理ユーティリティが安心して利用できる。オープン規格を採用してユーザーに選択の自由を用意するのがAMDの長年にわたって維持してきた考えだ

──AMD PROを日本市場に対して特に注力する理由は

カポール氏 日本のビジネス向けPCの市場は世界第2の規模を持っている。加えて、ハイエンドモデルに対する需要も高い。さらに、日本企業の要求水準は欧米企業に比べて厳しい。日本の企業ユーザーは、耐久性、信頼性、処理能力に対して高い品質を求めている。そのような日本のビジネス向けPC市場において、AMD PROは最もマッチすると考えている。

──AMDのCPUやAPUを採用した製品は、ビジネス市場でも「コストパフォーマンスに優れたエントリーラインアップ」としてすでに広く認知されていると思うが

林氏 その認識は間違っている。たしかに、AMD採用のエントリーモデルは大企業や官公庁で多数導入しているが、AMDとしては、ビジネス向けPC市場における立場を高めるためにセキュリティ、管理機能、製品の堅牢性などの条件を満たす製品にAMDのCPUやAPUを搭載して、(エントリークラスではなく)メインストリームクラスのPCを求める企業にも採用してもらいたいというのが、AMD PROを立ち上げた大きな理由の1つだ。

日本AMD コンシューマ・コマーシャル事業部の林淳二氏

カポール氏 AMDはローエンドだけに注目しているわけではない。ただ、AMDが明確な方向性を示していなかったため、企業ユーザーの多くがコストパフォーマンスに対するイメージを先行してしまった可能性はある。コストパフォーマンスで評価して多くの企業がAMD採用のPCを導入していたのも事実だ。

 これまで、AMDのCPUやAPU(加えてGPU)は、コストパフォーマンス重視とゲーミング性能重視と思われてきた。ユーザーは、これまでの製品で認識したイメージでAMDを捉えてしまうので、新しいブランドのAMD PROを用意して、ビジネス向けのハイエンド製品を提供する企業であることを改めてユーザーに認識してもらわなければならない。“ビジネスクラス”の企業ユーザーが持つ悩みを解決できる製品を提供することで、AMD PROのイメージを定着することが可能になるだろう。

──現在、AMD PROのブランドを掲げる製品を出荷しているのはヒューレット・パッカード(HP)だけだが。

カポール氏 HPは、AMD搭載製品のリードカンパニーとして、これまでも協力してもらってきた。今回もハイエンドラインアップのEliteシリーズにAMD PROブランドを掲げるモデルを投入している。このように、HPのハイエンドラインアップとしてAMD PROの製品を数多くビジネス向けPC市場に投入していくのが“ステップ1”だ。

 次のステップでは、ほかのPCメーカーにAMD PROを展開していく。2014年中に主要なグローバルPCメーカーでAMD PROブランドが登場する。それ以外のPCメーカーについては、この場で話すことはできない。

林氏 日本でもステップ1では14年間という長いパートナーシップを続けてきた日本HPとAMD PROを普及していきたい。日本のPCメーカーにもAMD PROブランドを採用してもらいたい。今進めている日本HPとのAMD PROの普及が、ほかの日本PCメーカーに評価されて採用してもらい、さらに多くの日本における企業ユーザーにAMD PROブランドの製品を選んでもらえるようになるのがベストだ。

 企業ユーザーに、ビジネスアプリケーションを使うときの高い処理能力や電力効率の高さ、強力なセキュリティとシステム管理機能を評価してもらえれば、AMD PROブランドを掲げる製品が企業ユーザーに選んでもらえるようになると考えている。

現在、AMD PROブランドのモデルとして投入している「HP EliteDesk 705 G1 SF/CT」(写真=左)と、「HP EliteBook 725 G2 Notebook PC」「HP EliteBook 745 G2 Notebook PC」「HP EliteBook 755 G2 Notebook PC」(写真=右)。2014年中には主要PCメーカーからAMD PROブランドのモデルが登場する予定だ


 エンドユーザーにとって、AMDを採用するPCは価格競争力に優れたモデルと“強く”認識していた。その時期は長く、そして、そのように考えるユーザーは今でも少なくない。一方、AMDのハイエンドモデルは、“Radeon”シリーズという強力なGPUをラインアップに擁することもあって、ゲームを重視する個人ユーザーに集中していた。

 その長年にわたって定着していたAMDのイメージを一新して、ビジネス向けPCの市場において価格競争力だけない、高い処理能力と信頼性、耐久性を持った新しいイメージを認識してもらうために「AMD PRO」が登場した。

 単なる「仕様的な基準」を示すだけでなく、AMDという企業の“方針”と“決意”が「AMD PRO」における真の存在意義ということになるだろう。

「AMD PROブランドを掲げる製品が企業ユーザーに選んでもらえるようになると考えている」

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2014年12月31日