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「ページプリンタ」を正しく選ぶためのポイント“7選”SOHO/中小企業に効く「ページプリンタ」の選び方(第2回)(2/2 ページ)

» 2014年11月26日 06時28分 公開
[山口真弘,ITmedia]
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(5)「給紙容量」は十分か?

ブラザーの増設用カセット「LT-320CL」。A4普通紙を500枚給紙できる

 給紙カセットにセットできる用紙の枚数が多ければ多いほど、用紙を補充する手間を省くことができ、快適な利用が可能になる。市販のコピー用紙はたいていが500枚の束になっており、用紙カセットの容量はこれらを一括でセットできる500〜600枚か、あるいは2回に分けて収められる250〜300枚か、いずれかの区切りのいい容量であることが多い。

 この給紙カセットは、標準で付属しているものに加えて、増設用のカセットを追加することで、複数のカセットを切り替えて使えるようになる製品も数多くある。複数のカセットが利用できる場合、同じサイズの用紙をセットすれば印刷中に用紙切れを起こす確率をさらに減らせるし、A3対応モデルであればA3とA4に分けてセットし、切り替えて使う方法も考えられる。

 この増設用のカセットは、後日追加購入することも可能だが、いったん業務で使い始めたページプリンタの運用をストップして追加するのはかなり面倒なうえ、A3対応ともなると重量は20キロを超え、作業も2人がかりにならざるを得ないので、できれば初回導入時に合わせて購入したほうが、作業量を考えても都合がよい。

 いずれの場合も、多くの枚数をセットできることは、1日のプリント枚数が多いオフィスでは特に重要なポイントだ。購入時に妥協したことで、使い続けるうちに後悔がつのってくる典型例だけに、多少オーバーなくらい、給紙容量には余裕を持たせておくことをおすすめする。

 ただしあまりにもカセットの段数を増やすと、プリンタの背が高くなりすぎて予定していた置き場所に収まらない事態も生ずるので、棚の中段などに設置する際は、増設カセットも含めた寸法のチェックは欠かさないようにしたい。

(6)「耐久性」は高いか?

 ページプリンタのスペックのうち、各製品で意外と差があるのが「耐久性」、つまり何万ページの印刷に耐えうるかだ。少ない製品だと3〜5万ページ、多い製品になると100万ページを超える製品もある。

 例えば両面10枚の会議資料を20人に配布する場合、それだけで10×2×20で400ページを印刷する必要があるわけで、同様の会議が週1回のペースで開かれるようだと、2年もすれば4万ページにも達する。

 オフィス内の複数メンバーでページプリンタを共有する場合、「1カ月=約5000ページ」などと目安を設けて計算すれば、どの程度使い続けられるかの目安になるだろう。

(7)「動作音」は静かか?

 ページプリンタの導入後、なにかと気になることが多いのが動作音だ。とくにデスクサイドなど、身近な場所に設置している場合は、動作音を意識する機会も多いだけに、製品選びの際にはチェックしておくことが望ましい。

 メーカーのWebサイトやカタログには、「待機時」「動作時」それぞれの騒音レベル(デシベル値)が掲載されているので、それらが目安になるだろう。実際には低い音ながらも耳障りにうなり続けるケースもあるので、公称のデシベル値だけで優劣は判断しにくいのだが、まったくノーチェックで製品を購入するよりははるかにマシだろう。

 特に廉価な製品では、前述の耐久性などと同様、上位モデルとの差が出やすいポイントであることは知っておいたほうがよい。


 以上をチェックした後、前回紹介した印刷速度やTEC値、さらには価格といった条件で候補製品をさらに絞り込むことで、理想とする製品に巡り会うことができるはずだ。

 次回はこれらの考え方をもと、具体的なオススメ製品を紹介していこう。


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