ココが「○」 |
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・OS、プロセッサともに64ビット対応 |
・4:3で2048×1536ピクセルのディスプレイ |
・Tegra K1の強力な3D性能 |
ココが「×」 |
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・片手でもてないことはないサイズ |
・デュアルコアCPUの性能 |
・これから期待したい64ビット対応 |
Nexus 9は、Googleが10月15日発表した8.9型ディスプレイ搭載でAndroid 5.0 Lを導入したHTC製のタブレットだ。8.9型のディスプレイは解像度が2048×1536ピクセルと高く、アスペクト比は4:3と最近のタブレットとしては“細長く”ない。
ほぼ9型でアスペクト比4:3のディスプレイを搭載し、かつ、ディスプレイベゼルが狭額縁デザインとしていないため、本体サイズは、153.68(幅)×228.25(高さ)×7.95(奥行き)ミリと、Nexus 7(2013)と比べて幅が38.32ミリ増えている。
Googleは、Nexus 9についても片手で持てるタブレットであることを訴求するが、しかし、身長172センチで、左手を思いっきり広げた状態で親指先と人差し指先の間が約180ミリ(中指先で約210ミリ、小指先で約220ミリ)の男性が持ってみると、やはり、思いっきり広げないと本体を保持できない。
ただ、本体側面が正面に向かって狭くなるように傾斜を持っているので、いったん指がかかると安定してつかむことができる。このあたりの処理は、側面を垂直にカットしていたり、丸く処理しているタブレットと比べて安定して保持しやすい。
本体の重さは、Wi-Fiモデルが約425グラム、LTEモデルが約436グラムとなって、こちらも、Nexus 7(2013)と比べてそれぞれ135グラム、または、146グラム増加した。客観的な数値としては確実に重くなっているNexus 9だが、しかし、(主観的な感想であるが)本体を持っていると、その増えた重さはあまり意識しない。奥行き7.95ミリという薄い外観が与える見た目の印象のおかげかもしれないし、片手で持っていると「本体を保持するだけで精一杯」で重さを意識する余裕がなかったせいかもしれない。
今回の評価は、非常に短い限られた期間で行ったため、屋外に持ち出して携帯した状態を評価できたのもわずかの時間だった。その短い時間における主観的な感想となるが、両手持ちをしている状態では、500グラムを切る重さはそれほど負担にはならず、肩掛けカバンに入れて終日徒歩で携行しても、Nexus 9の重さが原因で機動力に影響が出るということもなかった。
8.9型ディスプレイで2048×1536ピクセルという高い解像度を実現しているので、普段使っている5.2型ディスプレイ搭載で解像度1920×1080ピクセルのAndroidタブレットや8型ディスプレイ搭載で解像度1280×800ピクセルのWindowsタブレットと比べて、表示できる情報量は“数値的には”増えている。
ただ、フォントサイズを“中”にしてWebページの閲覧やGoogleドキュメント、テキストエディタ(gEditor)でテキストを閲覧している分には、それほど大きく変わったという印象はない。1インチあたりのピクセル数は約288ppiで、Nexus 7(2013)の323ppi、Nexus 10の300ppi、そして、iPad Air 2の264ppiと比べてほぼ同等だ。
一方で、アスペクト比を4:3としたおかげで、Nexusシリーズと比べて縦表示のときは複数カラムのデザインを採用したWebページが読みやすく、横表示のときでも表示できる行数が多いので、これまた読みやすい。
本体に用意したインタフェースは、電源ボタンと音量調整スイッチ、充電端子兼用のmicro USBとヘッドセット端子だけだ。バッテリーは取り外し不可でMicro SDスロットはなく、映像出力インタフェースも持たない。一方、無線接続では、IEEE802.11ac準拠の無線LANとBluetooth v4.1と現時点で最新最速の規格が利用できる。
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