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「Office for iPad」はどこまで使える?――iPhone版、Android版もまとめてチェック鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(3/4 ページ)

» 2014年11月28日 00時00分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]
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Office for iPadの「プレミアム機能」をチェックする

 それでは、Office 365の契約ユーザーが利用できるOffice for iPadの「プレミアム機能」(フルの編集機能)について、その内容を見ていこう。

 下表にまとめた通り、あまり使わないようでいて、微妙に必要になる場面があったりと、個々人の作業内容に依存する部分が大きいというのが筆者の意見だ。目安としては「簡単な文章や資料作成、計算処理」は無料版でも問題なく、「業務での利用」はOffice 365の契約が必要というイメージだろうか。

  • Wordのプレミアム機能
    • セクションの区切りを挿入する
    • ページレイアウトで列を使用する
    • ページごとにヘッダーとフッターをカスタマイズする
    • ページの向きを変更する
    • 変更を記録して確認する
    • 図形にユーザー設定の色を追加する
    • ワードアートを挿入および編集する
    • 画像に影と反射のスタイルを追加する
    • グラフ要素を追加して修正する
    • 表のセルをユーザー設定の色の影で強調表示する
  • Excelのプレミアム機能
    • ピボットテーブルのスタイルとレイアウトをカスタマイズする
    • 図形にユーザー設定の色を追加する
    • ワードアートを挿入および編集する
    • 画像に影と反射のスタイルを追加する
    • グラフ要素を追加して修正する
  • PowerPointのプレミアム機能
    • プレゼンテーション中に発表者ツールで発表者のノートを確認する
    • 図形にユーザー設定の色を追加する
    • ワードアートを挿入および編集する
    • 画像に影と反射のスタイルを追加する
    • グラフ要素を追加して修正する
    • 表のセルをユーザー設定の色の影で強調表示する

iPhoneやAndroid、その他のプラットフォームではどうだろう?

 iPhoneについては、前述のようにOffice Mobileと個別アプリ(Office for iPhone)の両方が提供されており、後者であればより高度な編集機能が利用可能だ。

 ただし、スクリーンサイズの狭さに起因するUI上の制限があり、Office for iPadに比べて少々使いづらい印象がある。顕著なものが編集機能で、iPhoneでは閲覧用のビューと編集用のビューが別々となっており、適時切り替えて使うことが必要だ。Office for iPhoneはガリガリ使うためのアプリではなく、「出先で文書の確認やちょっとした修正を行う」ものだと考えておいたほうがよいだろう。

Office for iPhone(Word)の基本画面
ピンチズーム動作で最大200%まで文書を拡大可能。これはiPad版にもある機能だ
文書を編集する場合、専用の編集モードへと移る。プレビュー画面と編集画面を交互に行き来して、きちんと表示されるかを確認する

 現在Microsoft Officeのスマートデバイス向けアプリはiOS版が先行しているが、来年にかけてAndroidタブレット向けアプリが登場するほか、おそらくはAndroidスマートフォン、そしてWindowsタブレットに完全に最適化されたOfficeも登場すると考えられる。

 Androidタブレット向けアプリはプレビュー版の形で一部の希望ユーザーにテスト提供が行われている段階で、一般ユーザーはまだ入手できない。興味のある方は、まずMicrosoftが公開しているビデオ映像を確認してみるとよいだろう。iOS版アプリのほか、Androidタブレット向け、さらにPC向けの機能プレビューが動画で紹介されている。

 以上のように、Microsoftは「OfficeはPC専用のソフトウェア」という概念を自ら崩しつつあり、その対象範囲を徐々に広げつつある。おそらく今後1年以内にはさらに対象が拡大していることだろう。PC版もタブレット向けUIの開発を進めている段階で、これは今後Windowsタブレットの販売戦略を積極的に行い、シェアを拡大していく意向があることを示している。

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