「1.19キロ」「12.8ミリ」のウスカルボディでアップした「YOGA 3 Pro」の実力を検証するCore M“上位モデル”の性能は? (3/4 ページ)

» 2014年11月28日 17時00分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

新規採用のUSB型充電コネクタは意外と実用的

 本体に搭載したインタフェースは、左側面に充電兼用USB 2.0とUSB 3.0、Micro HDMI、メディアカードリーダを備え、右側面には電源ボタン、画面回転オン/オフボタン、ボリューム調整ボタン、ヘッドセット端子、USB 3.0を用意する。

前面(写真=左)と背面(写真=右)にはインタフェースを搭載していない

右側面には充電兼用のUSB 2.0とUSB 3.0、Micro HDMI、4in1メディアかードリーダを用意する(写真=左)。右側面には、電源ボタン、画面回転ロックボタン、音量調整ボタン、ヘッドセット端子、USB 3.0を備える(写真=右)

 USB 2.0兼用となっている充電コネクタを使うYOGA 3 ProのACアダプタは、USB充電器のようにコンパクトだ。本体とケーブルを合わせても200グラム程度で、Yoga 2 ProのACアダプタと比較して110グラムも軽い。

 電源コネクタの形状は、USB Aオス端子にそっくりなデザインで、ACアダプタを繋いでいないときは本体側をUSB 2.0としても利用できる。ただ、ACアダプタからの供給電力がUSBの規格を超えており、充電非対応のUSB 2.0にACアダプタを差してしまうと破損する恐れがある。それを防ぐためにコネクタの形状はUSB Aオス端子とまったく同じ形状ではなく、突起が設けている。そのおかげで、ACアダプタを通常のUSB Aメス端子に差すことはできない。

付属のACアダプタはコンパクトで重さはコード合わせて200グラム程度。その見た目は、スマートフォンやタブレットのUSB充電器とさほど変わらない(写真=左)。専用のACアダプタの差し口は、誤って通常のUSBに差せないように、突起を設けている(写真=右)

 有線LANを本体に搭載していないのは、ビジネス用途でマイナスになるが、いまとなっては2in1で搭載している製品が珍しい。それよりも注意したいのは、映像出力インタフェースがMicro HDMIであることだ。プレゼンテーションでプロジェクタに接続する場合には、通常のHDMIへの変換アダプタが必要となる。ただ、Micro HDMIはスマートフォンでよく採用するようになったので、変換アダプタの入手性は悪くない。

Broadwell世代「Core M」をベースにさらなる省電力パーツ、最新インタフェースを搭載

 CPUは「Core M-5Y70」を採用した。Core Mは、Coreプロセッサーファミリーの省電力版で最新となる「Broadwell-Y」(開発コード名)を採用するシリーズだ。低電圧駆動で高い処理能力を発揮するように設計した最新の14ナノメートルプロセスルールを導入したほか、従来の省電力版CPUのパッケージよりも厚みを30%薄くすることで、スリムな2in1ノートPCをファンレスで実現できるとされる。

 Core M-5Y70はデュアルコアで、Hyper-Threadingに対応することで4スレッドの処理が可能だ。動作クロックは定格が1.1GHz、最大で2.6GHzとなる。これは、Yoga 2 Proの「Core i7-4500U」が同じコアとスレッド対応で動作クロック1.8GHz、最大3GHzと比較すると動作クロックを引き下げていることになる。ただし、アーキテクチャの変更や、ターボブーストの改良なども施している。そのため、処理能力の観点からは、クロックだけでは比較できない。

 グラフィックス機能はCPUに統合した「Intel HD 5300」を利用する。GPUも従来のHaswell世代から性能が向上している。グラフィックスコアの動作クロックは定格が100MHz、最大が850MHzだ。

評価機材でCPU-Z(写真=左)とGPU-Z(写真=右)をチェックする

 そのほか、システムメモリも従来のDDR3L(駆動電圧1.35ボルト)から、LPDDR3(駆動電圧1.2ボルト)に変更した。駆動電圧を引き下げたのがポイントだ。容量は8Gバイトで変わりはない。データストレージは、512GバイトのSSDとなった。Yoga 2 Proでは256Gバイトだったので、倍増したことになる。

 無線LAN機能もIEEE802.11b/g/n対応からIEEE802.11ac対応へと進化した。IEEE802.11acの普及はまだこれからとなるが、無線LANアクセスポイント製品は増えてきており、IEEE802.11nよりも高速で、より快適なワイヤレスネットワークが利用できる。

評価機材の構成をデバイスマネージャーでチェックする

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