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小型ボディで高速出力が頼もしい! 即戦力の「A4ページプリンタ」を選んでみたSOHO/中小企業に効く「ページプリンタ」の選び方(第4回)(1/2 ページ)

» 2014年12月16日 19時00分 公開
[山口真弘,ITmedia]

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最終回は小回りが利くA4ページプリンタを選ぶ

 前回は、A3(A4見開き)での出力に対応した比較的大型のページプリンタについて、カラーとモノクロそれぞれの条件で、SOHO/中小企業におすすめの製品を紹介した。

 今回はビジネスで標準的に使われるA4サイズの印刷に対応するページプリンタについて、同じくカラーとモノクロの2つに分けて、おすすめの製品をチェックしていこう。機種の選定においては、USBおよびLAN接続の両方が可能な2011年以降に発売された製品を条件とした。

 各社の製品ラインアップを見ると、ほとんど同じボディデザインで、価格差があるモデルが存在していることが分かる。これはつまり何らかの機能の相違があるためで、もしそっくりに見えても価格差が大きいようであれば、その価格差に見合うだけの機能の違いを見落としていることが多い。この点を抑えておけば、数多くの製品から、目的の機種を探し出すにあたっての助けになるだろう。

A4カラー機のおすすめ製品は?

 まずはA4カラーページプリンタを見ていこう。A3サイズは不要で、カラー印刷にさえ対応していればよいという条件だ。単にA4でカラー印刷を行うだけならば安価なインクジェットプリンタでも可能なだけに、大量部数でも高速に出力できる印刷スピード、インクによる紙のたわみや裏写りがなく、両面印刷でも安定した品質を望めることがポイントになる。価格はピンキリだが、経費扱いで処理しやすい10万円(実売価格)を上限に紹介していく。

 まず価格重視で選ぶならば、NECの「MultiWriter 5650C」が挙げられる。実売で1万円台という驚異的な安さでありながら、有線LANに加えて無線LANにも対応するので、設置場所の自由度も高い。ただし、カラー12枚/分、モノクロ15枚/分と、A4カラーページプリンタとしては印刷速度がやや遅く、両面印刷にも非対応だ。片面印刷に限定した用途で、廉価な製品を求める人向けとなる。

NEC「MultiWriter 5650C」

 両面印刷に最低限対応した製品から価格重視で選ぶならば、OKIデータの「COREFIDO C301dn」はどうだろうか。最安値ベースでは1万円台まで価格が下がっているので、A4カラーページプリンタとしては優秀なコストパフォーマンスだ。印刷速度はカラー20枚/分、モノクロ22枚/分と、先に紹介したMultiWriter 5650Cより速い。また、5年間無償保証、メンテナンス品5年間無償提供というサービスが標準で付属するのも特徴だ。

 実売価格は2万円台になるが、カラー/モノクロともに22枚/分の印刷が可能なブラザーの「JUSTIO HL-3170CDW」という選択肢もある。ただし、これら2製品はカラー印刷のランニングコストが1枚あたり10円台の後半と、10円台前半が多い7〜10万円台の製品に比べて高めな点には注意したい。

OKIデータ「COREFIDO C301dn」(写真=左)、ブラザー「JUSTIO HL-3170CDW」(写真=右)

 印刷速度を優先するのであれば、カラー34枚/分、モノクロ36枚/分と高速印刷が可能なOKIデータの「COREFIDO C610dn2」「同 C711dn2」、カラー/モノクロともに35枚/分に対応したNECの「Color MultiWriter 5900C」が考えられる。実売価格はいずれも7〜10万円程度と安くはないが、カラー印刷1枚あたりのランニングコストは表記順に11.6円、11.5円、12.4円と安いので、印刷枚数が増えるほどコストが下がりやすい。

 印刷速度はわずかに落ちて30枚/分になるが、実売価格が5万円を切っているブラザーの「JUSTIO HL-L8350CDW」なども面白い製品だ。

OKIデータ「COREFIDO C610dn2」(写真=左)と「同 C711dn2」(写真=右)
NEC「Color MultiWriter 5900C」(写真=左)。ブラザー「JUSTIO HL-L8350CDW」(写真=右)

 価格が3〜4万円の範囲に収まり、なおかつカラーの印刷速度が最低でも20枚/分という、コストと速度のバランスで選ぶのであれば、カラー/モノクロとも28枚/分のブラザー「JUSTIO HL-L8250CDN」のほか、カラー22枚/分、モノクロ24枚/分のOKIデータ「COREFIDO C312dn」も要チェックだ。

 価格帯はすこし上がり5万円を超えるが、カラー/モノクロとも20枚/分のキヤノン「Satera LBP7200CN」も、このクラスを比較検討する際に候補に入ってくる。

ブラザー「JUSTIO HL-L8250CDN」(写真=左)。OKIデータ「COREFIDO C312dn」(写真=右)
キヤノン「Satera LBP7200CN」

 もう1つ、オプションなしで多くの用紙を給紙カセットにセットできるという条件であれば、先ほども紹介したNECのColor MultiWriter 5900Cが550枚(+150枚トレイ)、OKIデータのCOREFIDO C711dn2が580枚(+110枚トレイ)と大容量だ。

 また、カシオ計算機の「SPEEDIA V2500」や京セラドキュメントソリューションズの「ECOSYS P6026cdn」も500枚の用紙を一括でセットできる(別途、手差しトレイも利用可)。一般的に、標準での給紙容量が多い製品は印刷速度も速いので、大量の印刷をする場合には候補となる。ただし、別売のカセットを増設したほうが安価な場合もあるので、ケースバイケースであることは心得ておきたい。

カシオ計算機「SPEEDIA V2500」(写真=左)。京セラドキュメントソリューションズの「ECOSYS P6026cdn」(写真=右)
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