“銀のAndroid”と“黒のWindows”――どちらも選べる「YOGA Tablet 2-10」を使い比べてみた10.1型「ヨガタブ2」徹底検証(前編)(4/4 ページ)

» 2014年12月22日 18時45分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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WindowsモデルのみBluetoothキーボードカバーが付属

 Windowsモデルには、Bluetooth接続のキーボードを搭載した画面カバー(Bluetoothキーボードカバー)が標準で付属する。Androidタブレットと異なり、WindowsタブレットではデスクトップUIを用いたPCとしての作業も発生するため、ノートPCのように使える専用キーボードが付いてくるのはありがたい。

 このBluetoothキーボードカバーは、マグネットで本体のシリンダー部分に装着でき、奥行きや幅が本体とぴったり同じだ。Bluetooth接続なので本体とは離していても一応は使えるが、本体のシリンダー部分にピッタリ装着して使うと、6度ほどの角度が付いてタイプしやすい。

 パームレストとキーボードベゼルには皮風の素材が貼られており、キーボードを利用しないときは画面保護カバーとして重ねたまま持ち運ぶことが可能だ。専用キーボードカバーならではの一体感があり、スマートに利用できる。

 見た目はペラペラと少々頼りない印象もあるが、実際には剛性感があり、キーボードも2ミリ(実測)ほどのしっかりとしたストロークがある。配列は6列アイソレーションタイプで、キーピッチは実測17.5(横)×16.5(縦)ミリだ。11型クラスのモバイルPCが搭載するキーボードに比べるとキーピッチは少々狭いが、画面が10.1型のタブレットに合わせるキーボードとしては、これくらいのサイズが限界だろう。キー配列も自然なほうだ。

 キーボードのホームポジションやや右寄りには、タッチパッドも装備している。左右ボタンを一体化したクリックパッド仕様となっており、キーボードの使いやすさに対して、パッドの滑りはあまり良好とは言えず、タッチパッドに組み込まれたボタンも少しペコペコする印象だ。ここは薄型キーボードのトレードオフと言えるが、視聴距離が近いYOGA Tablet 2-10ならば画面を直接タッチして操作してもよいだろう。

 Bluetoothキーボードカバーは便利な一方、従来のYOGA Tabletシリーズらしいカジュアルさが損なわれる印象もある。YOGA Tabletシリーズはスタンドを内蔵することから、サードパーティ製キーボードもスタンド機能を気にせず持ち運びやすいというメリットがあるので、個人的にはキーボードがないモデルも用意してほしかった。

 WindowsモデルはBluetoothキーボードカバーが付属するため、実売価格が4万円台後半となっており、Androidモデルの3万台前半と価格差がある(いずれも税込)。

Windowsモデルに標準で付属するBluetoothキーボードカバー。キーボードは実測値で17.5(横)×16.5(縦)ミリのキーピッチ、2ミリほどのキーストロークを確保し、パームレストには75(横)×40(縦)ミリのクリックパッドを装備する(写真=左)。実測での厚さは5ミリ程度、重量は290グラムと薄型軽量だ(写真=右)。キーボード側面に充電用のMicro USB、電源スイッチを備えている
内蔵のマグネットにより、Bluetoothキーボードカバーは端子の接続など不要で、タブレット本体のシリンダー部にぴったり装着できる(写真=左)。奥行きや幅は本体と同じで一体感があり、非使用時は画面保護カバーとして一緒に携帯しやすい(写真=右)
Bluetoothキーボードカバーをタブレット本体に装着した状態。一体感があるデザインにより、ノートPCのように見えなくもない
キーピッチ、キーストローク、キー配列にも大きな問題はなく、モバイルPCの小型キーボードに慣れたユーザーであれば、長文の入力にも耐えるだろう(写真=左)。Bluetooth接続なので、タブレット本体と離して使うこともできる(写真=右)

 以上、OSの異なる2つのYOGA Tablet 2-10について、共通の特徴と異なる部分をチェックした。独自のシリンダーフォルムとスタンドは、奇をてらったわけではなく、さまざまな利用シーンで便利に機能するよう仕上がっており、ほかのタブレットときちんと差異化できているのは、YOGA Tablet 2-10の大きな強みだ。

 近日公開予定のレビュー後編では、AndroidとWindowsの両OSに対応したベンチマークテストの実施をはじめ、気になる性能やバッテリー駆動時間の比較などを行う。


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