ストレージ関連は、8月に初のPCI Express x4接続のM.2 SSD「XP941シリーズ」(512Gバイトモデルが5万円台前半)がサムスン電子から、11月に3.5インチHDD最大容量の8Tバイトモデル「Ultrastar He8」(8万円弱)がHGSTから登場するなど、複数の注目株が生まれたが、年間通して最も関心を集めたのは3TバイトHDDの特価だと思われる。このトピックで1年を締めたい。
2013年から続く円安傾向により、年明け早々「3TバイトHDDの1万円切り特価」は姿を消したが、駆け込み需要が激しくなった3月頃から再び見られるようになった。消費税率引き上げ後も大型連休頃に復活し、週末特価の目玉となっている。当時、パソコンショップ・アークは「大容量HDD目当てで週末に来られるという方も多いので、特別気合いを入れています」と話していた。
7月に入ると、世界全体で3.5インチHDDの価格が下落したこともあり、最安ラインはさらに下へ。長期的なHDD価格の高騰につながった2011年秋のタイ洪水前の水準である9000円前後の壁を破り、数量限定で7990円という値まで付いた。この水準は8月まで続いたが、9月以降は再び高まった円安傾向から値上がりに向かう。
10月中旬までは緩やかだった値上がりの動きは、10月末から激化。年末にかけて、HDDだけでなく、CPUやメモリ、SSD、グラフィックスカードやマザーボードなど、様々なジャンルの仕入れ値が引き上げられまでに至った。しかし、BUY MORE秋葉原本店とTSUKUMO eX.の週末特価は12月中旬まで「3Tバイト9000円切り」が続いた。対抗特価戦略のため、最後は「当たり前のように赤字」(TSUKUMO eX.)だったという。年末時点でも特価で1万円切りの水準はキープしている。
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