4K対応IGZO液晶とGTX 970Mを搭載した快速ゲーミングノート――「NEXTGEAR-NOTE i5701PA2」を試すこんなノートが欲しかった(1/2 ページ)

» 2015年01月14日 12時49分 公開
[ITmedia]
ココが「○」
・3840×2160ピクセル表示のIGZO液晶
・ぬるぬる遊べるGeForce GTX 970M
・プレクのM.2 SSDで高速起動
ココが「×」
・値段は高め
・イルミネーションキーボードはなし

4K対応のIGZO液晶とGTX 970を積んだハイエンドゲーミングノート

 マウスコンピューターのゲーミングPCブランド「G-Tune」に、3840×2160ピクセルという広大なデスクトップ領域を持つ15.6型ゲーミングノート「NEXTGEAR-NOTE i5701」シリーズが加わった。

4K対応のIGZO液晶とGeForce GTX 970を搭載する「NEXTGEAR-NOTE i5701」シリーズ

 同社がラインアップするゲーミングノートのフラッグシップは、NVIDIAのモバイル向けGPUで最上位に位置するGeForce GTX 980MをSLIで搭載した「NEXTGEAR-NOTE i71100」だが、スペックも(そして価格も)モンスター級の17.3型モデルとはいえ、こちらの液晶ディスプレイはフルHDの1920×1080ピクセル。解像度だけを見れば実はNEXTGEAR-NOTE i5701が上回っている。

 PCゲームに特化したこのクラスのノートは、当然ながらゲーム以外の用途、特に動画編集といった負荷の高い作業も余裕でこなせるパフォーマンスを持つ。おそらく据え置きのメインマシンとして利用したいと考える人がほとんどだろう。

 そうした場合、4K表示に対応したNEXTGEAR-NOTE i5701の広大なデスクトップ領域は、Web閲覧やオフィス文書の作成、高解像度写真や動画のプレビューに大いに役に立つはずだ。デスクトップPCを代替する取り回しのいいノートPC、それも最高峰の性能を備えたモデルを探している人にとって、NEXTGEAR-NOTE i5701はうってつけのマシンといえる。それでは早速レビューしていこう。

アルミヘアラインが映える精悍なデザイン

 本機は濃いグレーを基調としたシンプルな外観だ。もっとも、天面とパームレストに施されたアルミヘアラインの加工や、背面の排気口をフチどるシルバーのパーツ、電源ボタンに埋め込まれた青色LEDなどがアクセントとなって、高性能を予感させる精悍なデザインにまとまっている。

アルミヘアライン加工が施された天面

 また、GTXクラスのモバイルGPUを搭載しつつ、意外と本体が薄いことに驚かされる。例えば、以前ラインアップされていた15.6型ゲーミングノートPC(GeForce GTX 870M搭載)と比較して、本体の厚みが30%減となる27ミリに抑えられている。重量も約2.5キロと大幅に軽量化されており、家の中で持ち運ぶくらいであれば十分許容範囲だ。ただし、強力なCPUとGPUを搭載する本機だけあってACアダプタはあいかわらず巨大。実測値で83(幅)×167(奥行き)×35(高さ)ミリ、重量は約1015グラム(電源ケーブル込み)あった。いくらスリム化したとはいえ、モバイルできるレベルではない。

従来モデルに比べて大幅にスリム化。高性能ゲーミングノートでも薄い部類だ

ただしACアダプタは大きく、重い

クアッドコアのCore i7とGTX 970Mを搭載

 今回評価したのは、シリーズ最上位のプラチナモデル「NEXTGEAR-NOTE i5701PA2」だ。CPUにCore i7-4710HQ(2.5GHz/最大3.5GHz)、GPUにGeForce GTX 970M(3Gバイト)を搭載した基本システムはシリーズ共通で、メモリ容量とストレージ構成で差別化されている。

CPU-Z(画面=左)とGPU-Z(画面=右)。Core i7-4710HQ(2.5GHz/最大3.5GHz)、GPUにGeForce GTX 970M(3Gバイト)を採用するハイスペックな構成だ

CrystalDiskMarkの結果

 具体的には、メモリ容量が32Gバイト(8Gバイトモジュール×4のクアッドチャンネル)、ストレージは512GバイトSSD+2TバイトHDDだ。特にSSDはM.2接続のプレクスター製SSD(PX-G512M6e)が採用されていた。これはPCI Express x2で接続されており、従来のSATAインタフェースの限界を超える高いパフォーマンスが期待できる。実際、CrystalDiskMarkで検証した結果は、シーケンシャルリードが704.6Mバイト/秒、シーケンシャルライトが609.7Mバイト/秒と、SATAのボトルネックを上回るスピードを見せつけた。

 高速なクアッドCPU、大容量メモリ、快適なレスポンスを約束するSSD、そして強力なグラフィックス機能と、まさに死角のない構成と言える。

主要なコンポーネントは本体底面からアクセス可能。2.5インチHDDとM.2 SSDのダブルドライブ構成になっている。冷却機構は、底面から吸気してCPUとGPUの熱をそれぞれ本体左側面置くと、背面右側から排出するエアフローになっている

 一方、インタフェースも充実している。映像出力としてHDMIと2基のmini DisplayPortを左側面に搭載するほか、USB 3.0を4ポート装備。このうち背面の1つはeSATAと共用ポートになっている。また、汎用性の高いUSB 3.0が左右側面および背面に振り分けられたレイアウトも使い勝手がいい。このほか、SDXC対応SDメモリーカードスロット、ギガビットLAN、ヘッドフォン/マイクと不足のない構成だ。無線機能はIEEE802.11b/g/n対応無線LANおよびBluetooth V4.0+LEを装備。液晶上部には200万画素Webカメラも内蔵する。

本体前面/背面

本体左側面/右側面

3840×2160ピクセルの広いデスクトップ領域とテンキー付きキーボード

 本機の特徴の1つであるIGZO液晶は、フルHDの従来モデルと比較して4倍の解像度となる3840×2160ピクセル表示に対応する。IPS方式のパネルを採用しており、目視では視野角も十分。表面は光沢加工が施されているため、写真や4K動画を彩度の高いくっきりとした表示で楽しめる。高解像度を生かしたクリエイティブな作業はもちろん、コンテンツの視聴といったエンターテインメント用途にも真価を発揮してくれるだろう。ゲーミングノートではあるが、ゲームだけに使うのはもったいないというのが正直な感想だ。

3840×2160ピクセル表示に対応するIGZO液晶を採用してるのも魅力の1つ

 キーボードは10キーを備えた日本語107キーボードで、キーボードバックライトは3段階で明るさを調整できる。いわゆるゲーマー向け仕様のキーボードのように光の色を変更することはできないが、部屋の明かりを落としてゲームの世界に没頭したいといったときでも手元のキーを見失わずにすむ。主要キーのピッチは約19ミリ、ストロークも2ミリと深く、タイピングしやすい。

 なお、PCゲームで多用するW/A/S/Dキーには、視認性の高い赤色で矢印が刻印されているほか、「FLEXIKEY」アプリケーションで特定キーを無効化できる。それ以外にもWindowsキーを無効化する設定メニューが用意されており、FPSをプレイ中にしゃがもうとして「Z」を押したつもりがWindowsメニューに切り替わって死亡、というありがちな誤入力も防止できる。

アイソレーションタイプの10キー付き日本語107キーボードを搭載。キートップのサイズは15ミリ正方で、キーピッチは2ミリ。白色LEDバックライトは明るさを3段階で調節できる。タッチパッドの入力域は107(横)×63(縦)ミリだ(実測値)

→PC USER特設ページ「mouse computer station」
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マウスコンピューター/G-Tune
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