ドスパラ「GALLERIA QF840HE」の落ち着いたデザインに秘めたグラフィックス性能を試すお仕事PCとしてもこれならアリ(3/3 ページ)

» 2015年01月30日 10時49分 公開
[長畑利博(撮影:矢野渉),ITmedia]
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ゲーム用PCとしてはどこまでイケてる?

 実際にどのくらいの実力があるのかをベンチマークテストで確認してみる。なお、OSに関しては評価機で64ビット版 Windows 7 Enterpriseを導入しているので注意が必要だ。

 Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアでは、プロセッサとメモリが7.7、グラフィックスとゲーム用グラフィックスが6.9、プライマリハードディスクが5.9となった。やはり、ストレージ周りの数値がやや低くなっている。

評価機材で測定したWindowsエクスペリエンスインデックスのスコア

 CPU性能を測るCINEBENCHの結果では、ノートPC用としてはスペックの高いCore i7-4710HQを搭載していることもあり、CINEBENCH R15は652(cb)と高い値を出している。システムの総合性能を見るPC Mark 8では、Homeが3008、Creativeが3005、Workが3689、Storageが1933となった。価格帯的に考えれば総合性能は高い。ただし、こちらもStorageの値が全体に低いものとなっている。

 グラフィックス性能を見る3DMarkの結果は、Fire Strikeが1478、Sky Diverが6279、Cloud Gateが8877、Ice Stormが70056となった。ミドルレンジクラスのノートPC向けGPUとしては妥当なものだ。

 ゲームタイトルを使ったベンチマークテストの「ファイナルファンタジーXIV 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」の計測結果では、解像度1280×720ドットでは「非常に快適」もしくは「快適」の範囲に収まっているが、解像度解像度1920×1080ドットになると「快適」なのは標準品質(ノートPC)までだ。最高品質に設定すると「設定変更を推奨」という結果になった。

ベンチマークテスト GALLERIA QF840HE
CINEBENCH R15
OpenGL(fps) 65.33
CPU(cb) 652
PCMark 8
Home 3008
Creative 3005
Work 3689
Storage 1933
3DMark
Fire Strike 1478
Fire Strike Graphics 1647
Fire Strike Physics 9356
Fire Strike Combined 488
Sky Diver 6279
Sky Diver Graphics 5899
Sky Diver Physics 8996
Sky Diver Combined 6480
Cloud Gate 8877
Cloud Gate Graphics 9762
Cloud Gate Physics 6741
Ice Storm 70056
Ice Storm Graphics 84342
Ice Storm Physics 43982
FINAL FANTASY XIV A Realm Reborn ベンチマーク キャラクター編
1920×1080最高品質 1961(設定変更を推奨)
1920×1080高品質(ノートPC) 2488(普通)
1920×1080標準品質(ノートPC) 4781(快適)
1280×720最高品質 3738(快適)
1280×720高品質(ノートPC) 4760(快適)
1280×720標準品質(ノートPC) 8650(非常に快適)

 5400rpmのHDDを搭載して気になるストレージ性能についてCrystalDiskMark 3.0.3bで計測を行った。結果はシーケンシャルリード93.52Mバイト/秒、シーケンシャルライトが92.36Mバイト/秒であった。2.5インチHDDということを考えると仕方がないが、アプリケーションの起動速度などに響いている印象だ。

CrystalDiskMark 3.0.3bのスコア

ひと通りのことができる性能と購入しやすい価格設定

 ゲーム性能でいえば、推奨ゲームタイトルの「ハンターヒーロー」クラスなら問題がない。ただし、リアルタイム性が高く画面情報量の多いFPSなどでは負荷が重く感じるだろう。最新FPSなどであれば、上位のグラフィクスコアであるGeForce GTX 970Mを搭載した「GALLERIA QF970HE」などを選ぶのが賢明だ。

 とはいえ、GALLERIA QF970HEの価格は17万円前後と高い。GALLERIA QF840HEでは、Core i7-4710MQを搭載した上位構成でも価格は10万円を切っている。Core i3-4100M(2.5GHz、2コア4スレッド、3次キャッシュメモリ3Mバイト)モデルでは、7万4980円で購入できる。ひと通りのゲームを楽しめる基本性能を持ちつつ購入しやすい価格帯がGALERIA QF840HEのアドバンテージとなる。

 ストレージ性能は気になるところだ。システムやアプリは一度起動してしまえば、システムメモリが8Gバイトあるためキビキビと動作する。価格帯を維持しつつSSDを搭載した標準モデルも設定して欲しいところだ。また、GPUが省電力に優れた最新のノートPC向けGPUということもあり、動作音はゲーミングPCとしては静かだ。

 ゲーミングノートPCだが落ち着いたデザインになっている点も日本のユーザーには受け入れてもらいやすいだろう。多くのゲーミングノートPCは派手なLEDや天板ロゴなどが貼られていることが多く、仕事に転用する場合などは目立ちすぎる。GALLERIA QF840HEであれば、ビジネス向けPCとしても通用する。“家族の目”が気になるゲームユーザーにもお勧めしたい1台だ。

底面のカバーを外すと、ストレージのドライブベイやシステムメモリスロットにアクセス可能だ

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