ディスプレイは12.5型ワイドサイズで解像度は1920×1080ピクセル。画素密度は約176ppiと特に高いわけではないが、意識しなければドット感は気にならず、精細で見やすい。
液晶の配向方式はIPSで視野角は広く、斜めから見ても全体をくっきりと見渡せる。ディスプレイ表面は半光沢仕上げで、映りこみも比較的抑えている。画面には10点同時に対応したタッチパネルを搭載しており、指で画面に直接触れて操作できる。指の滑り、タッチの精度ともに良好だ。
なお、直販モデルでは、液晶ディスプレイで5種類の選択肢を用意する。1920×1080ピクセルでタッチパネル非搭載のIPS液晶のほか、1366×768ピクセルでタッチパネル搭載/非搭載のIPS液晶、そして、1366×768ピクセルのTN液晶もある。ディスプレイ表面はタッチパネルモデル以外でノングレア仕様だ。
エックスライトのカラーキャリブレーションセンサー「i1Display Pro」で計測した色域は広くないが、キャリブレーション後の補正カーブは各色とも45度のラインに近い。なお、色温度の測定値は6746K、最大輝度は403カンデラ/平方メートルだった。
キーボードは、6段配列のアイソレーションタイプを搭載する。キー配置はThinkPad X240と同様で、PrintScreenキーが最下段にあるほか、カーソルキーの脇にPgUp、PgDnキーがある。キーピッチは、実測で横が約18.5ミリ、縦が約18ミリだ。指の形に合わせてくぼみをつけたキートップは指を置きやすく、そしてスイッチは軽い力で押し込める。しっかりとしたクリック感がありながら反発は抑えている。ThinkPad X1 Carbon(2015)と比べると、キーストロークがやや浅めな印象で、戻りの感触も少しブレがあるような気がしないでもない。それでも、モバイルPCとしてトップクラスの打鍵感だ。
ポインティングデバイスには、ThinkPad伝統のTrackPointとクリックパッドを備える。ThinkPad X240ではクリックパッドの上辺がTrackPointの左右/センターボタンを兼ねる「5ボタンクリックパッド」を採用していたが、TrackPointには物理ボタンを用意して、クリックパッドは、通常の2ボタンタイプに変更した。
Lenovoは、ユーザー調査で得た要望に応える形で変更することにしたと製品発表会などで説明している。5ボタンクリックパッドもクリックパッドとしての感触はいいが、物理ボタンはより多くのユーザーにとってなじみやすい。新しく導入したものを一世代で元に戻すことは大手メーカーではなかなかできることではないだけに、この判断からはThinkPadのユーザビリティに対するユーザー重視の考えが表れている。
物理ボタンが復活したTrackPointの操作性は、もちろん良好だ。スティックの感度は比較的高めに調整していて、高解像度の広い画面でもカーソル移動がスムーズにできる。クリックボタンの感触もいい。従来モデル(ThinkPad X230以前の世代)に比べると“突起”の高さは控え目な印象もあったが、違和感はない。一方、クリックパッドのスイッチは少しガタつき、やや“軽い”音が少し気になった。
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