“規格外”の超モンスター級ノート「NEXTGEAR-NOTE i5702GA1」徹底検証デスクトップ向け最強CPUを搭載(4/4 ページ)

» 2015年03月17日 18時00分 公開
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ノートPCの枠を超えた規格外のパフォーマンスを実証

 それではベンチマークテストの結果を見よう。改めて基本スペックをまとめると、Core i7-4790K、グラフィックス機能はNVIDIA GeForce GTX 970M(6GB)、メモリが16Gバイト、メインデータストレージは120GバイトSSD(Serial ATA)、OSはWindows 8.1 Update(64ビット)という内容だ。デスクトップ向けのCore i7-4790Kを搭載しているが、果たしてそのパフォーマンスをフルに発揮できるのかどうかといったことが1つ注目点になる。

 まず、CINEBENCH R15のスコアは、CPU、CPU(シングルコア)とも、Core i7-4790搭載デスクトップPCとほぼ同じスコアが出ている。Intel Turbo Boost Technologyもしっかりと効いていると判断してよさそうだ。

CINEBENCH R15の結果

 もう少し裏付けをとるため、CPUIDHWMonitorで、CPUの温度をモニタしてみた。室温20度の環境で、CINEBENCH R15実行中の最大温度は87度、3DMark/FireStrike実行中の温度は85度とかなりの高温まで上がっており、それほど余裕があるわけではないことは分かる。ただし、パフォーマンスを見る限りは温度リミッターに触れている様子はなく、ファンが大きな音を回るのも最後の少しだけなので、もう少し室温が上がっても対応できそうではある。

 CrystalDiskMarkではSSD性能を測定した。シーケンシャルアクセスのスコアは振るわないが、ランダムアクセスではそれなりに速いスコアが出ており、HDDとは大きな違いがある。BTOではインテル530シリーズやCrucial MX100など、より高速なSSDの選択肢が用意されているので、そちらを選ぶのも手だろう。

CrystalDiskMarkの結果

 FuturemarkのPCMark 7でも、最近のSSDにしてはストレージ性能が少し低いことは分かる。それでも総合スコアではノートPCのレベルを超えた優秀なスコアをマークしている。PCMark 8では、ノートPCのレベルを大きく超え、デスクトップPCのトップレベルに匹敵するスコアを出した。

PCMark 7とPCMark 8(Home)の結果

 3DMarkのスコアはご覧のように優秀だ。モバイル向けのクアッドCPUコアを内蔵するCore i7-4720HQを搭載した「NEXTGEAR-NOTE i5900PA1」と比べても、Physicsのスコアは圧倒的で、低い負荷のテストでは総合スコアも上回る(ただし、負荷が高いFireStrikeになると、さすがにGeForce GTX 980M(4Gバイト)を搭載するNEXTGEAR-NOTE i5900PA1が逆転する)。

3DMarkの結果

 FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマーク キャラクター編でも同じ傾向だ。CPU性能が突出している一方で、GPUは最速よりワングレード下のGeForce GTX 970M(6Gバイト)であることが、スコアに反映されている。バトルフィールド4(SHANGHAI)でのテスト結果は、1920×1080ドット表示の最高設定で平均fpsが59.76と、ほぼ60FPSに近い値が出ている。グラフィックス設定を高にすれば89.5fpsで、GTX 980Mを搭載するNEXTGEAR-NOTE i5900PA1には及ばないものの、最新の3Dゲームを高画質で快適にプレイできる性能を備えていることが改めて確認できる。

FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマーク キャラクター編の結果

 バッテリー駆動時間は、bbench 1.01(海人氏・作)を使い、無線LANで常時接続し、60秒間隔でのWebサイト訪問、10秒間隔でのテキスト入力を行なう設定で計測した。電源プランは「バランス」で、バッテリー駆動時のディスプレイの輝度は40%で固定した。結果は、バッテリー残量5%になるまで、2時間16分動作した。

 なお、動作音はシステム処理の負荷に左右される。アイドル時や低負荷時は無音に近いが、高負荷時は特にCPUにマルチスレッドで負荷がかかる状況(CINEBENCH R15のCPUテスト、3DMarkのPhysicsテストなど)では徐々にファンの動作音が大きくなり、ピーク時にはかなり大きな音がする。一般的な3Dゲームプレイ時にはそこまで大きな音でもなく、音質も抑え気味の音なのでさほど耳障りな印象はない。

 発熱は排気口がある背面から暖かい風が出てくるが、本体に特に熱いと感じる部分はなかった。特に手が多く触れるパームレストにはほとんど熱が伝わってこないため、夏場でも不快に感じることなく使うことができるだろう。

発熱(放射温度計で計測、室温20度 NEXTGEAR-NOTE i5702GA1
キーボード左 30.5度
キーボード右 30.5度
パームレスト左 24度
パームレスト右 22度
底面右 33度
底面左 35度

騒音(前面から15センチ、暗騒音32デシベル、室温20度) NEXTGEAR-NOTE i5702GA1
アイドル 32デシベル
低負荷/Web Youtube再生 33デシベル
3DMark/Graphics Test 44デシベル
3DMark/Physics Test 48デシベル

パワーが欲しいユーザーのニーズに応えるモンスターマシン

 価格は、Windows 8.1 Update(64ビット)搭載モデルで21万9800円(税別)だ。さすがにデスクトップ向けのハイエンドCPUに、GeForce GTX 970(6Gバイト)、デュアルストレージという構成だけに、高価ではある。しかし、この内容を考慮すればコストパフォーマンスは決して悪くないだろう。

 ゲーミングが快適にできるのはもちろんだが、とにかくCPUパフォーマンスが規格外でストレージも大量に搭載できるので、マシンパワーが必要なクリエイターやデザインエンジニアにも注目の1台といえそうだ。

→PC USER特設ページ「mouse computer station」
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マウスコンピューター/G-Tune
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