最後に、人気の高い定番モデルや松島氏が個人的にオススメするゲーミングマウスをピックアップしてもらったので参考にしてほしい。
最初にオススメとして挙げられたのは、ゲーマーから根強い人気を誇るブランド「SteelSeries」の「SENSEI [RAW]」。左右クリックとホイール(押し込み)、CPIトグルに加えて、左右側面にサイドボタンを2つずつ搭載する比較的シンプルなデザインのマウスだ。
「非常に握り心地がいいゲーミングマウスでスペックも申し分なく、同シリーズの最上位モデルにあたる『Sensei』は定番中の定番と言っていいでしょう。この『SENSEI [RAW]』はコスパ重視のモデルで、8080円と手ごろな価格が最大のポイントです。上位モデルとの違いは、内部に保存できるプロファイルが1種類か複数かといった部分くらい。ハイセンシでもローセンシでも使える万能型なので、まずは最初のゲーミングマウスとしてオススメしたいですね」(松島氏)。
なお、Rubberized Blackの外装は、汗防用ラバーで塗装されたさらりとした触り心地だが、見た目重視の光沢仕上げモデル(Glossy smooth)も用意されている。
松島氏が個人的に使っているというモデルがZOWIE GEARの「EC1-A」。光学式センサーに「Avago ADNS-3310」を採用する5ボタン構成のシンプルな右手専用マウスだ。
「ただただシンプルなマウスで、解像度の設定も400から3200dpiの4段階だけ。そのぶんドライバレスで動くのが利点です。このモデルは“名機”と言われているマイクロソフトの『IntelliMouse Explorer 3.0』のフォルムを模倣していて、中身だけ最新技術を導入したイメージですね。実はIE 3.0の予備機が故障したときにしっくりくるマウスを探していてこれに乗り換えました。右手かぶせ持ちで昔ながらのゲーマーなら気に入ると思いますよ」(松島氏)。
なお、EC2-Aはやや大柄なEC1-Aを一回り小型にしたもの。手が小さめな人はこちらがオススメだ。
製品名:ZOWIE GEAR EC1-A/EC2-A
販売価格(税込み):7900円/7900円
松島氏がFPS向けゲーミングマウスの3つ目にピックアップしたのは、人気メーカーRazerの「DeathAdder」シリーズ2015年モデル。こちらもEC1同様、5ボタン構成のシンプルな右手用マウスだ。
「DeathAdderシリーズは、2012年から2013、2014、2015とモデルチェンジしていますが、一番のポイントは大幅なフォルムの変更をしないことです。全体的な使い心地はそのまま継承しつつ、センサーやスイッチ、側面のラバーなど小さな改良を重ねているため、長く安心して使えるのがいいですね。ゲーミングマウスでよくあるのが、やっと後継機が出たと思ったら形が違う、今までとフィーリングが変わってしまった、でも旧モデルはもう流通していないという問題。このため気に入ったモデルがあると、こだわる方は複数台を購入してストックしておきますが、DeathAdderシリーズなら今のところそういう心配がありません。また、マウスでコストがかかるのは成形の部分なので、同じ金型を使えるDeathAdderは、ゲーミングマウスとしては比較的リーズナブルな価格設定になっているのもオススメポイントの1つです」(松島氏)。
MMORPG向けマウスでは、20個のGボタンを備えた「G600」をピックアップ。左側面に12個のサムボタンを並べたデザインがユニークだ。
「親指で押せる12個のボタンそれぞれに機能を割り当てられるのはもちろん、シフトボタンもあるので、これをホールドしてる間だけさらに別の機能を実行するということもできる非常に多機能なマウスです。個人的には、こんなにボタンが必要かとも思うのですが……使いこなせれば操作は楽になるでしょうね」(松島氏)。
Mad CatzのMMO向け多ボタンマウス「M.M.O.7 Gaming Mouse Gloss Black」も定番モデルの1つ。
「先に紹介したG600同様、多くのプログラマブルボタンと多機能さが売りです。15個のボタンそれぞれをカスタマイズ可能で、6つモードで最大90の機能を割り当てられるだけでなく、ボディの高さなどを調整する機構もあるので、“かぶせ”や“つまみ”といった持ち方に合わせて形状までカスタマイズできるのがポイントですね。メカメカした見た目が好きな人にオススメです」(松島氏)。
MMO向けの多ボタンマウスでも比較的シンプルなデザインが好みならROCCATの「Tyon Black」がオススメという。
「G600やM.M.O.7に比べてボタンは少ないですが、側面のEASY-SHIFTをホールドしている間は各ボタンに別の機能を割り当てられるので、見た目以上に多機能です。側面にボタンが並んでいるようなモデルは、サイドボタンを押し込むときにマウスがぶれやすいのでこちらを好む人もいると思います。とりあえずMMO向け多機能マウスを試してみたいという方や、ボタンがたくさんあっても全部は使わないよという人は、このモデルで始めてみるといいかもしれません」(松島氏)。
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