MX Masterではホイールの手前に四角いボタン(上面四角ボタン)、左側面に親指での操作を想定したボタン2つ(サムボタン上/下)とサムホイールが配置されている。さらにサムレスト部分は一見ボタンには見えないものの、押し下げることができるステルスサムボタンになっている。
これらのボタンはデフォルトで機能が割り当てられてはいるが、ほぼ、カスタマイズが前提となると言ってよいだろう。設定は専用ソフトウェア「Logicool Options」から行う。まずはそれぞれのボタン/ホイールの特徴から見ていくことにしよう。
SmartShiftテクノロジーを搭載した、MX Masterの目玉とも言えるホイール。MX Revolutionでは左右に倒すチルト機能をサポートしていたが、MX Masterでは廃止されている。
押し込みによる機能はデフォルトで中央ボタンに割当てられている。これをモードシフトボタンに変更するとホイールを押し込むことでクリック・トゥ・クリックモードとフリースピンモードを切り替えることができる。MX Revolutionではおなじみの操作だ。
ホイールの手前にあるボタン。デフォルトではホイールのクリック・トゥ・クリックモードとフリースピンモードを切り替える、モードシフトボタンが割り当てられている。これはMX-1100/M950と同様の操作だ。
サムレスト自身を下に押し込むステルスサムボタン。デフォルトではジェスチャーボタンとして機能する。
ジェスチャーはジェスチャーボタンを押しながらマウスを前後左右の4方向に動かす単純なもので、それにジェスチャーボタンのクリックを合わせて5つの動作に機能を割り当てることができる。カスタマイズは「ウィンドウの管理」「メディアコントロール」など、同系統の5機能をまとめた6種類のセットから選ぶが、一つずつカスタマイズしていくことも可能だ。
どのようにマウスを持つかによってかなり操作のしやすさが変わってくるが、ステルスサムボタンは一見どこが反応するのか分かりにくく、スイートポイントを外すとむやみと力ばかりかかってジェスチャーどころではなくなってしまう。サムホイールの延長線上、比較的外周側がよく反応するようだ。
ステルスサムボタンを押し下げながらマウスを移動させることが難しい場合は、ホイールや上部四角ボタンなど、扱いやすいボタンにジェスチャーを割り当てるとよい。ただ、ジェスチャーが発動する移動距離は比較的長いうえ、ジェスチャー認識中はポインタが動かず、感覚とずれてしまう。1つのボタンで最大5つの機能をアサインできることは便利だが、ジェスチャー機能はあえて使わず、ボタンクリックのみに機能を割り当てるというのも選択肢の1つだ。
サムボタン上/下は縦に並ぶ珍しい配置だ。それぞれ三角すいを倒したような形で、角の部分が指に触れるようになっている。この形状によって慣れと指先の感触に頼る必要はあるものの、親指の上・下移動だけでなく奥・手前でもうまく2ボタンを押し分けることができる。
サムボタン上/下のすぐ奥にあるホイール。MX Revolutionが奥・手前に動くセンター復帰のホイールだったのに対し、MX Masterでは上下方向に動く。SmartShiftや押し込みには対応していない。
サムホイールはチルト機構のついていないホイールに代わるものでもあり、デフォルトで水平スクロールが設定されている。Excelなど横に長いドキュメントなどで重宝する。人によってはスクロール方向に違和感を感じるかもしれないが、方向の反転はLogicool Optionsの「ポイント&スクロール」画面で設定可能だ。比較的重いセッティングになっているので、スクロール以外にも「進む/戻る」や「アプリケーションの切り替え」などで利用できる。
マウス感度は1000dpiで固定だが、ポインタの動作速度は「ポイント&スクロール」の「ポインタの速度」で設定できる。また、アクション「マウス感度」をいずれかのボタンに割り当てれば2種類の移動速度を切り替えることができるようになる。「ポイント&スクロール」の画面では他にもホイールのスクロール方向、SmartShiftの有効/無効、感度の設定などが設定できる。
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