“220Mbps”級WiMAX 2+対応ルーター「W01」と「WX01」はどちらを選ぶ?(第2回)5GHz帯無線LANを使いやすいのはどちら?(2/3 ページ)

» 2015年05月14日 12時00分 公開

けっこう異なる無線LAN 5GHz帯の扱い

 無線LANにおける5GHz帯の扱いは単独で比較した。NECプラットフォームズもファーウェイもWiMAX2+対応ルーターで屋外5GHz帯サポートは初めてで、そのアプローチが大きく異なる。5GHz帯の屋外利用では気象レーダーとの干渉をさけることが義務付けられ、DFSで1分間無線LANが使えなくなる時間が起きるので、使い勝手への影響も大きい。

 W01に無線LANの設定は、2.4GHz帯と5GHz帯しかなく、5GHz帯への切替時や5GHz帯での無線LANの起動時に以下のように動作する。

電源モード 無線LANの動作
バッテリー動作 DFSを実行し屋外利用可能なW56のチャネルに切り替わる
充電時 ディスプレイに屋内か屋外かの選択をうながすメッセージを20秒間表示し、屋内を選択するとDFSを実行せず屋内専用のW52のチャネルに切り替わり、屋外を選択するか何もしないとDFSを実行して屋外利用可能なW56のチャネルに切り替わる
クレードル利用時 DFSを実行せず屋内専用のW52のチャンネルに切り替わる

 なお、W56のチャネル利用時には気象レーダーとの干渉を検出すると再度DFSを実行する。また、DFS実行時にはタッチパネルに2.4GHz帯利用のボタンを表示して、DFSを中止して2.4GHz帯の無線LAN利用に切り替えることも可能だ。

W01における無線LAN帯域切替画面。選択項目は「2.4GHz」と「5GHz」のみ(写真=左)。DFS実行画面では、2.4GHz帯への切り替えも行える(写真=右)

 このようにW01では利用状況から判断して、屋内専用のW52と屋外利用可能だがDFSが義務付けられるW56を自動、もしくは、ユーザーに選択させる形をとっている。かなり合理的で、W52の屋外利用をうまく封じ込めている。

 WX01はユーザーに2.4GHz帯のほか、5GHz(屋外)、5GHz(屋内)の選択肢を用意し、充電状態などは特に動作に影響しない。5GHz(屋内)を選択すると、DFSを実行しない代わりに切替時などに利用について注意するメッセージを表示し、その後も家の形のロゴと屋内専用文字をディスプレイに表示し続ける。屋内専用、かつ、DFSを実行しないW52のチャネルに切り替わる。また、再起動や休止状態から復帰した場合、無線LANは2.4GHz帯で動作する。屋内専用のW52を利用するときはユーザーに明示的に切り替えさせる仕組みだ。

WX01の無線LAN帯域切替画面。5GHz帯では屋外(W56)と屋内(W52)を選択可能だ(写真=左)。屋内5GHz(W52)を選択すると利用場所に関する注意を表示する(写真=右)

 5GHz(屋外)を選択すると、切替時などにDFSを実行し、屋外利用可能なW56に切り替わる。DFSの実行中はSETボタン長押しでDFSを中止して2.4GHz帯に切り替えることも可能だ。休止状態から復帰したときは再度DFSを実行し、5GHz帯の利用を継続する。ただし、シャットダウンからの再起動では2.4GHz帯で動作する。5GHz帯で利用するならば5GHz(屋外)を選択してDFSによる休止を活用すればいい。ただ、WX01でもW56使用時に気象レーダーの干渉を検出すると、DFSを実行するのはW01と変わらない。

5GHz(屋外)では、SETボタン長押しでDFSを中止して2.4GHz帯に切り替えられる

 常時5GHz帯で使いたい、自宅ではクレードルを使うというユーザーは、クレードル利用時にDFS不要のW52を自動選択してくれるW01は便利だ。ただし、クレードルを使わない場合、W01は充電状態でないと屋内利用でもDFSが必須になる。普段は2.4GHz帯で十分だけど、2.4GHz帯が混雑する場合には5GH帯に切り替えて使いたいユーザーには、W52にすぐ切り替えができ、休止からの再開時には2.4GHz帯に戻るWX01が便利になる。

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