単純な性能がセールスポイントの製品ではないが、参考までに基本性能をチェックしておこう。CrystalDiskMarkの結果はご覧の通り。シーケンシャルリード、シーケンシャルライトとも、WD Redよりもワンランク上のスコアをマークしている。また、回転速度が7200rpmと高速なだけあって、4Kランダムアクセスの性能もHDDとしては優秀だ。
8〜16ベイの中〜大規模NASシステム向けということで、主なターゲットとしては、プロシューマー、および、SMB(Smalland Medium Business)、SME(Small and Medium Enterprise)などと呼ばれる中堅中小企業が想定されている。
企業内のIT化を進めるうえで、ストレージシステムの選択は非常に重要である。企業でNASシステムでの導入を検討しているならば、内部のHDDにもこだわって選びたいところだ。信頼性を考えた場合に、ハードウェアテクノロジーの裏付けもあるWD Red Proの信頼性重視の設計思想は、実に心強く、選択肢の筆頭に挙げられるだろう。
なお、WD Red Proは、個人向け市場でも単体で流通しており、4Tバイトモデルで約3万円ほどで入手できる。WD Redとの差額は1万円ほどだが、高度な信頼性に対する対価としては、高すぎるということはないだろう。
信頼性重視の設計思想に大きな魅力を感じられるならば、8〜16ベイのNAS、SMB/SME向けといったターゲットにかかわらず、NAS向けに信頼性の高いHDDが欲しいというSOHOや個人ユーザーも導入を検討してみてはいかがだろうか。
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