Cintiq使いの漫画家が「VAIO Z Canvas」を真剣にレビューする液晶ペンタブに新時代が到来!(3/6 ページ)

» 2015年06月07日 07時00分 公開

美しいアルミボディに使い勝手のいいスタンドを装備

 このように、ペンまわりで一長一短があるVAIO Z CanvasとCintiqだが、VAIO Z Canvasはペン性能だけでなくPCとしての性能や作り込みも「ヤバい」。その詳細は鈴木雅暢氏によるレビュー記事(「VAIO Z Canvas」の圧倒的パフォーマンスを徹底検証する)で確かめてほしい。筆者の漫画家視点での感想は「カッコイイ! キレイ! 速い! 静か!」といったところだ。

 美しく仕上げられたアルミ削り出しの筐体には高級感があり、これから絵を描こうというユーザーをその気にさせてくれる。ボディ側面にはペンをマグネットで吸着するくぼみが設けられており、持ち運びの際に便利だ。また、付属のペンホルダーを使えば本体にペンをしっかり固定できる。

ボディの正面はブラックでシンプルな外観。正面全体を覆うガラスは一般的な表裏の2面強化タイプではなく、表裏と前後左右の6面強化タイプを採用し、側面をぶつけた際などの耐衝撃性を高めている
ベースボディはアルミニウム合金の削り出しで作られ、シルバーのアルマイト処理とブラスト加工によって、汚れが目立ちにくく、高い質感、剛性感にも配慮している
側面のくぼみにあるマグネットに、ペンのクリップが吸着するようになっている
よりしっかりとペンを固定したい人のために、プラスチック製のペンホルダーも付属する。もちろん、ラバーグリップを装着した状態でもペンホルダーに差し込める

 ヒンジが底面にある独自の内蔵スタンドもよくできている。画面のチルト角度をリニアに変えられるだけでなく、絶妙な硬さを備えており、絵を描くときに手のひらを画面上に置いて、線が安定するよう手に多少力をかけても画面が動かない。机の高さやその日の気分によって、好きな角度で作業できるのでとても便利だ。

背面に内蔵されたスタンドを開くとこうなる。上から下に向けてスタンドが開き、接地面積が広いため、平らな机上で安定しやすい
内蔵スタンドは無段階にチルト調整が可能だ。画面をかなり寝かせた状態までチルトでき、それ以上倒すと、スタンドがパタンと閉じる
角度を柔軟に変更できる内蔵スタンドにより、自分が使っているトレース台と同じような角度で作業ができ、快適だった

薄型のワイヤレスキーボードは自由にレイアウト可能

 薄型のワイヤレスキーボードも、マットなパームレストや梨地加工されたキートップの質感がいい。移動時には液晶ディスプレイの保護カバーとなり、絵を描く際には好きな場所においてショートカット等の操作に使える(ただ、大きいので、タブレット本体と合わせて多少置き場所をとる)。タッチパッドもついているので、PCライクに使いたいときも重宝するはずだ。

薄型のワイヤレスキーボードは置き場所を自由に変えられるので、使いやすいポジションでショートカット等の操作ができる。2.4GHz帯を利用したRF接続を採用している。キーボードの配列は「日本語配列(カナあり)」に加えて「英字配列」(+税別5000円)も選択可能だ
キーボードは主要キーで約19ミリピッチ、約1.35ミリストロークを確保し、左右ボタン一体型のクリックパッドも搭載するなど、ショートカットキー操作に限らす、長文入力も十分可能な作りだ。キーボードバックライトは内蔵していない
キーボードの背面にも「VAIO」ロゴがあしらわれている。タブレット本体の背面と同じようにシルバーでブラスト加工を施している
キーボードの右上には、キーボードの電源スイッチ、タッチパッドのオフスイッチ、そして小型の充電端子を備えている。タブレット本体と重ね合わせると、この専用端子で接続され、タブレット本体からキーボードに充電が行われる仕組みだ
キーボードにはMicro USB端子もあり、単体での充電も可能だ。キーボード内蔵バッテリーの駆動時間は公称約2週間とされている(1日5時間使用した場合の理論値)

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