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» 2015年06月17日 11時30分 公開

デュアル“Fiji”で最速GPUの座を奪う:E3現地で“Fiji”世代「Radeon R9 Fury X」「Radeon R9 Nano」の実物をチェックする (2/2)

[本間文,ITmedia]
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Stream Processorは4096基。HBMでメモリバス幅も4096ビットに

 Fijiコアは、現行のAMD製GPUと同じ28ナノメートルプロセスルールを採用し、GPU上に4つのHBMメモリを搭載する。4Gバイトのグラフィックスメモリをバス幅4096ビットで接続することで512GB/秒のメモリ帯域を実現する。GPU処理の中核を担うRadeonコア(Stream Processor)も、Radeon R9 290Xの2816基から、4096基となり、その単精度浮動小数点演算性能は8.6TFLOPSと大幅に向上した。

Fijiの概要。Radeon R9 290Xと比べて大幅な強化を図っている

 その一方で、“Fiji”を構成するトランジスタ数は、現行“Hawaii”世代コアの63億トランジスタから、89億トランジスタと増えたものの、Radeonコア数が大幅に増加した割には増加分が少ない。その要因について、AMDでメモリアーキテクチャの開発などを担当するジョー・マクリ副社長は、「HBMメモリコントローラはシンプルで、GDDR5コントローラよりもチップに占める面積を小さくできるため」と説明する。

 マクリ氏は、HBMがGDDR5に比べて3倍以上の電力効率(ワットあたりのパフォーマンス)を実現するとともに、メモリが基板に占める割合は、GDD5に比べて94%も削減できるとし、これでRadeon R9 Nanoの基板サイズを6インチにすることが可能になったとアピールする。Radeon R9 Nanoに関しては、Radeon R9 290Xよりも優れた性能を実現しながら、消費電力を約半分に抑えており、その電力効率は2倍に達すると述べている。

Fijiでは、マイクロアーキテクチャやパワーマネジメントの改良とHBMの採用による新しい基板設計により、電力消費を大幅に改善した(写真=左)。HBMの採用により、GDDR5に比べて3倍以上の電力効率(ワットあたりのパフォーマンス)の実現や基板の小型化を実現した(写真=右)

デュアル“Fiji”の小型ゲーミングPC「Project Quantum」

 合わせてAMDは、“Fiji”世代のGPUを2基搭載した小型のゲーミングPC“Project Quantum”を公開した。Project Quantumは、VRゲームをストレスなくプレイできながら、省スペース性を実現すべく開発したコンセプトモデルで、AMDは市場投入も検討中だと説明する。

小型ゲーミングPC“Project Quantum”を紹介するクリス・フック氏

AMDが提案する小型ゲーミングPC“Project Quantum”(写真=左)は、背面に3基のDisplayPortとHDMIを搭載して、4台のディスプレイ出力を標準でサポートしている(写真=右)

 また、新しいRadeonシリーズとして、「Radeon R7 360」「Radeon R7 370」「Radeon R9 380」「Radeon R9 390」「Radeon R9 390X」を発表した。こちらも、AMDの製造パートナーから6月18日に出荷開始になる。なお、米国における市場価格は、Radeon R7 360が109ドル、Radeon R7 370が149ドル、Radeon R9 380が199ドル、Radeon R9 390が329ドル、Radeon R9 390Xが429ドルとなる見通しだ。

Fiji搭載のフラグシップGPUだけでなく、Radeon R9 390などの新GPUも発表した

上がRadeon R7 370で下がRadeon R7 360(写真=左)。上からRadeon R9 390XとRadeon R9 390、Radeon R9 380(写真=右)

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