CPUには、Atom Z3735F(1.33GHz/最大1.83GHz)を採用している。CPUコアとGPUコアのほかに、eMMCやSDIOなどタブレットに特化したインタフェースなど、チップセットの機能も統合したSoC(System On Chip)だ。
開発コードネーム「Bay Trail-T」(Bay Trail Refresh)と呼ばれる製品の中でもエントリークラスのモデルで、上位モデルよりも対応メモリや統合するインタフェースを絞り、GPU機能も一部省くことで信号線(BGAのボール数)も減らし、低コストでの設計を可能にしている。最近ではスティック型PCで採用例が多い。
メモリは2Gバイト(DDR3L-1066)、データストレージは32GバイトのeMMCを搭載している。32GバイトというのはWindows 8.1を利用する上では最小限の容量といえるが、microSDカードスロット(SDXC対応)があるため、使い方を工夫することで対応できるだろう。通信機能としては、IEEE802.11b/g/n対応の無線LANとBluetooth 4.0+LEを内蔵している。
本体装備の端子類は、Micro USB、Mini HDMI、microSDカードスロット(SDXC対応)、ヘッドフォン端子という内容だ。Micro USBでUSB(Type A)の周辺機器が使えるUSB OTGケーブルも標準で付属しており、十分な内容といえる。
また、Webカメラは、液晶ベゼル左上と裏面上部(いずれも横位置基準)に1つずつ装備しており、画素数はいずれも192万画素だ。ビデオ会議、ビデオチャットをするには十分だろう。
OSには先述の通りMicrosoft Windows 8.1 with Bing(32ビット)を採用している。Microsoftが低価格デバイス向けに戦略的に格安でライセンス提供を行なっているOEM向けのWindows 8.1だ。Internet Explorer 11のデフォルトの検索エンジンが「Bing」に設定されている点をのぞけば、通常のWindows 8.1と変わらない(PCベンダーが検索エンジンを独自に変えないことが格安提供の条件になっている)。購入後にユーザーが手動で検索エンジンを変更することは制限されていないため、ユーザーにとっては通常の32ビット版Windows 8.1とまったく同じと考えてよい。
8型液晶ディスプレイは、1200×800ピクセル表示に対応する。高解像度とはいえないが、アスペクト比が16:10で、1366×768ピクセル(アスペクト比16:9)よりも縦のピクセル数が多いため、Officeアプリなどは比較的使いやすい。
8型サイズなのでこの解像度でも画素密度は約189ppiあり、普通に利用するぶんにはドットが見えるようなことはない。液晶の配向方式はスペック表に明記されていないが、評価機を見る限りは、上下/左右とも視野角は広く、IPS方式だと思われる。
表面は光沢仕上げで、写真などを鮮やかに表示する一方、照明などは映り込みやすい。明るさは標準的だ。表面のガラスは最近の製品としてはやや厚めで、少し斜めから見たり、画面の端のほうを見る際には、ガラスの奥で表示されていることがはっきり分かる。
画面には5点マルチタッチに対応したタッチパネルを内蔵している。ガラスの厚みによる視差は若干気になるが、特に意識する必要があるほどではなく、誤操作しやすいということはなかった。表面の滑りなども悪くなく、ごく普通の操作感だ。
i1 Display Proで測定した液晶ディスプレイのデータを見ると、sRGBに対して面積比で75.5%、カバー率74.9%と色域は平凡だが、キャリブレーション補正カーブは45度の直線に近く、階調や色の表現はクセが少なく見やすいディスプレイといえる。
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