WDは7月15日、個人向けNASの新製品「WD Cloud」を発表した。ラインアップは、2Tバイト/3Tバイト/4Tバイト/6Tバイトの4モデルで、実売予想価格は順に2万5800円、3万4800円、4万4800円、6万2800円(税別)。7月22日より順次出荷される予定だ。
WD Cloudは同社が“パーソナルクラウドストレージ”と呼ぶホームユース向けNAS。本体を自宅のルータに接続し、数ステップで設定を完了できる手軽さがウリで、WD Cloud内に保存したコンテンツは、PCだけでなくスマホやタブレットのアプリでどこからでも視聴できる。
同日行われた製品発表会では、米WDのネットワーク部門で責任者を務めるスヴェン・ラスジェン氏(Sven Rathjen)が登壇し、海外の販売戦略や動向、日本市場投入の背景を説明した。
ラスジェン氏によれば、コンシューマーのストレージ環境は大きく変化し、特にクラウドストレージのマーケットが拡大傾向にあるという。同氏は2016年までにデジタルコンテンツの36%がクラウド上に格納され、各家庭のデータストレージは平均で3.3Tバイトに達するという予測を披露。
さらに、日本においても2600万台のスマートフォンと800万台のタブレット、600万台のデジタルカメラが毎年出荷され、これまで販売されたインストールベースと合わせると膨大な数のデバイスがデジタルコンテンツを作成している状況だと指摘する。これと同様にグローバルでも、10億を超えるデバイスが写真や動画などのデジタルコンテンツを日々生み出している。
こうした状況に対して、ユーザーはコンテンツを自分で管理し、プライバシーもきちんと確保したうえで、オリジナルのデータと同じリッチな品質で共有したいと望んでおり、既存のクラウドストレージサービスでは対応しきれないニーズをWD Cloudによって満たせるとアピールする。
ラスジェン氏は、実際に手元のiPhoneを使って、シリコンバレーの自宅に設置してあるWD Cloud内に格納された写真を表示したり、動画をストリーミング再生しながら、「WD Cloudは家庭における巨大なストレージとして、世界のどこにいてもインターネットを通じてコンテンツにアクセスでき、どのデバイスからでもデータをアップロードできる。最大6Tバイトのストレージは写真で120万枚分、461時間分、150万曲に相当し、(ほかのクラウドサービスのように)月額もかからない。グローバルでトップのブランドを誇るWDが日本市場でもシェアを獲得していく」と意気込む。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.