そしてもう1つ、Imagine Cup/TechReadyと同じ週に米Microsoft本社キャンパス内では「//oneweek」というイベントが開催されている。
もともと青空市のテントも多数出店するなどにぎやかな夏の本社キャンパスだが、その最奥に社員バッジによる入退場チェックもある巨大なテントを中心にしたイベントスペースが設置されている。これが//oneweekの会場で、各種セミナーやソリューション展示が行われているほか、ビールやかき氷サービス、果てはパターゴルフ場まである、いってしまえばMicrosoft社員向けのお祭りみたいなものだ。
興味深いのは、Microsoft社員といえどもすべての自社製品や動きについて把握しているわけではなく、Windows 10アップグレードに関するヘルプデスクまで存在している。こうしたにぎやかな空間で懇談しつつ、互いに情報交換を行っていく場所として設置されているのだろう。
実際のところ、//oneweekのちょっとしたスペースで見かけた以外にWindows 10に関する情報や展示はなく、筆者の「Microsoft本社なら少しはWindows 10で盛り上がっているだろう」という「Windows! Windows! 的な盛り上がり」はほとんど感じられず、期待外れな印象も受けたりもした。
これについて米Microsoftコーポレートバイスプレジデントでチーフエバンジェリストのスティーブ・グッゲンハイマー氏に聞いたところ、「ニューヨークなどで一部イベントが開催されているが、特にMicrosoftとしてWindows 10で特別な仕掛けは用意していない。それよりも、われわれのリソースは(地域社会など)コミュニティとの関係強化に振り分けられている」というコメントを得た。
つまり大規模イベントを開催して一時的に盛り上げるよりも、深く広くMicrosoftの技術やサービスを浸透させていくことのほうが重要だという認識のようだ。おそらくは、これこそがWindows 10の特徴を示したものなのではないか、と思っている。
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