先週の新製品で目立っていたのは、ASRockのZ170搭載mini-ITXマザー「Z170M-ITX/ac」だ。価格は2万2000円弱で、在庫は潤沢。PC4-25600超に対応するDDR4スロットを2基揃えるほか、PCI Express x16スロットを1基、USB3.0ポートを8基並べるなど拡張性はまずまず高く、IEEE802.11acとBluetooth 4.0対応の無線モジュール(miniPCIe)も盛り込んでいる。
Z170で初のmini-ITXモデルということで注目度は高いが、売れ行きはいまひとつという。某ショップは「対応CPUがまだ高TDPのハイスペックモデルしか出ていませんし、まだあえてmini-ITXで作るメリットが見いだしにくいんですよね。Z170M-ITX/acに関してもM.2スロットがないのは好みを分けると思います」とシビアに語る。
別のショップからも「こっち側の需要が伸びるのは下位のSkylakeが出てくるであろう秋からでしょうね。それまでは選択肢を広げるニッチな存在という感じでしょう」との意見を聞いた。
一方で、Z170M-ITX/acを投入したASRock自体には肯定的な声が多く寄せられているのが印象的だった。BUY MORE秋葉原本店は「ここ最近のプラットフォームを振り返ると、初のmini-ITXマザーはだいたいASRockから出ています。まだ売る環境が十分に整っていない段階であえて草分けとして一番乗りする熱意はなかなか続けられません。がんばっていると思いますよ」と賛辞を送る。
実際ASRockは今年4月にX99マザーで初のmini-ITXマザー「X99E-ITX/ac」を投入したほか、2014年5月にはZ97でもmini-ITXマザー「Z97E-ITX/ac」をライバル各社と同着で売り出している。
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