センチュリーマイクロの「CK8GX2-D4U2400/MIC」は、DDR4-2400ネイティブサポートチップを搭載する。DDR4-2400モードの情報はSPDとして記録しており、XMPに対応しないが、マザーボードに差して起動すれば、DDR4-2400モードで起動する。一方、Crucialのオーバークロックメモリ「Ballistix」シリーズの「BLS4K8G4D240FSA」もDDR4-2400モードをSPD側に記録していた。こちらはXMPにもDDR4-2400モードを記録しているが、動かしてみるとSPDもXMPも同じアクセスタイミングで動作している。センチュリーマイクロとCrucial、2つのモジュールのDDR4-2400自動認識時のアクセスタイミングも、(表面上)同じであるようだ。
ベンチマークテストの結果では、センチュリーマイクロの「CK8GX2-D4U2400/MIC」が高いスコアとなる傾向にあったが、その差はわずかだ。同等といって差し支えないだろう。
センチュリーマイクロの社内テストにおいて、プロトタイプは、駆動電圧を引き上げてアクセスタイミングも調整した上でDDR4-3000で動作したという。今回の検証でもDDR4-3000で動作している。
なお、検証結果としてアクセスタイミングや電圧設定を公開するものの、個体差もあるので、すべての製品で同じ設定なら動くことを保証するものではない。センチュリーマイクロも「確実に動くこと」は保証しない。加えて、ユーザーが試す場合はサポート外の自己責任となる。あくまで参考値としてとらえてほしい。
オーバークロック設定の検証で、プロトタイプはDDR4-3000まで、「CK8GX2-D4U2400/MIC」はDDR4-3066までの動作を確認した。動作したときのアクセスタイミングと駆動電圧の設定は以下の通りだ。
メモリモジュール | Prototype | CK8GX2-D4U2400 | |
---|---|---|---|
動作モード | DDR4-3000 | DDR4-3000 | DDR4-3066 |
CL | 17 | 16 | 16 |
tRCD | 17 | 16 | 16 |
tRP | 17 | 16 | 16 |
tRAS | 40 | 36 | 36 |
tRFC | 390 | 278 | 278 |
CR | 2T | 2T | 2T |
Voltage | 1.22ボルト | 1.35ボルト | 1.35ボルト |
DDR4-2133と比べると、DDR4-3000超では4〜5Gバイト/秒ほどメモリ転送帯域が向上するようだ。ただし、今回の検証結果では、プロトタイプのDDR4-3000に対し、「CK8GX2-D4U2400/MIC」のDDR4-3000とDDR4-3066のスコアが伸び悩むなど、少し設定を見直す必要があるかもしれない。Memtest86のようなスタビリティテストをパスしたわけではないが、今回のテストを通しで完走しているので、安定性の点では問題はなかった。
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