発表会で登壇した日本マイクロソフトの平野拓也社長は、既にエンタープライズユーザーの過半数がOffice 365を選択し、コンシューマーユーザーもこの1年で半数がOffice 365を選ぶようになっていると、Officeのクラウドサービス化が進んでいることを強調。同社はテレワークの推進をはじめ、ワークスタイル変革の支援を行っているが、クラウドのOfficeがそれを促進するとした。
平野氏はOffice 2016について、(1)チームワークに最適、(2)Windows 10と完全に連携、(3)あなたのやりたいことを先回りしてサポート、(4)最高の安全性を誇るOfficeという4つの特徴を掲げ、「地球上の全ての個人と組織がより多くを達成できるようにする」というMicrosoftの企業ビジョン実現に向けて、中核となる製品とアピールした。
続いて登壇した同社アプリケーション&サービスマーケティング本部の輪島文氏は、Word 2016の共同編集機能でチームが1つの企画書を素早く作成できるというデモを行った。Wordの画面には、チームメンバーがリアルタイムで文字を編集している様子が表示され、不明点があればSkypeのビデオチャットで呼び出し、コミュニケーションを取りながら企画書に必要な要素を埋めていく。
過去の売上データが見つからない場合は、ユーザーのOffice利用状況を記録して分析し、関連する仕事やメンバーについてカードを並べたようなユーザーインタフェースで表示する「Office Delve」機能で探しだし、過去の実績から売上予測データを自動生成してグラフで企画書に貼り付けるといった一連の作業を紹介した。
続いて、同社同本部の中川智景氏がOffice 2016のコンシューマー向け利用例として、マルチデバイス対応のデモを行った。
まず5年ぶりのアップデートとなるOffice 2016 for Macは、Windows版とほとんど同じ見た目のリボンユーザーインタフェースを採用し、RetinaディスプレイやフルスクリーンアプリといったOS Xの作法もサポート。Wordの校閲機能におけるスレッド表示、Excelの「おすすめグラフ」機能による2軸グラフの自動作成といったアップデートを取り上げた(おすすめグラフはWindows版のOffice 2013から搭載)。
Windows版のOffice 2016については、Mac版より共有機能が優れていると紹介。機能面では、PowerPoint 2016の「スマート検索」機能を使い、意味がよく分からない単語を検索すると、アプリ内にWikipediaなどのWeb検索結果が表示され、ワンクリックでブラウザを起動して該当ページに遷移できるデモが行われた。
次に開発中の「Windows 10 Mobile」を使ったOffice活用について、Windows 10 Mobile搭載スマートフォンと外部ディスプレイを接続し、「Continuum」機能によってPC版Windows 10のようにマウス操作でPowerPointアプリを使うデモを行おうとしたが、うまく動作せず断念した(開発中の環境なので仕方がないところ)。
パートナー企業からは、sMedioの田中俊輔社長、ソフトバンク主席エヴァンジェリストの中山五輪男氏、NECパーソナルコンピュータの留目真伸社長が登壇。自社製品とWindows 10、Office 2016の親和性について語り、新Officeのリリースを祝った。
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