快適&高コスパの大画面フルHDノート「eX.computer note N1542J-720/E MD1」を試すSSD+HDDのデュアルストレージで外部GPUも搭載(2/2 ページ)

» 2015年10月15日 17時30分 公開
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マルチメディアからビジネス、ゲームにも

 ここからはベンチマークテストで実際の性能を確認してみる。テスト内容は3Dデータのレンタリング処理でCPU性能を測るCINEBENCH R15、PCの総合性能を計測するPCMark 8とPCMark7、グラフィックス性能を見る3DMark、ストレージの性能を見るCrystalDiskMarkという内容だ。また、ゲームタイトルのテストとして「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルドベンチマーク」も試した。評価機のOSはWindows 7 Home Premiumだったので、Windowsエクスペリエンスインデックスも掲載しておく。

Windows 7のエクスペリエンスインデックスのスコア。Windows 7では7.9が上限値となっており、これを見るとストレージの性能が高いことが分かる。上限には達していないものの、ほかの項目も十分な性能を持っている

 続いてCINEBENCH R15の結果を見てみよう。Core i7-4710MQを搭載した本製品のスコアは、CPUで566(cb)、シングルコア時で136(cb)となった。デスクトップPC向けのCore i5相当の性能が出ており、デスクトップ代替機として十分な能力があることが分かる。

CINEBENCH R15のスコア

 3DMarkの結果は、Fire Strikeが1520、Sky Diverが6350、Cloud Gateが8549、Ice Stormが66684となった。本製品に使用されているGeForce 940Mは、NVIDIA製のノートPC用GPUとしてはエントリークラスになる。このため、ゲーミングノートPCで採用例の多いGeForce GTX 950M以上のGPUと比較すると3D性能は落ちる。しかし、CPU内蔵のIntel HD Graphics 4600と比べると十分な性能を持っている。ゲーム用としては物足りないが、前述したようなマルチメディアコンテンツを編集・加工する用途には有用な場面も多い。

3DMarkのテスト結果。GPUコアの性能から見ると順当な結果だといえる

 続いてゲームベンチであるファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルドベンチマークの結果を見てみよう。「最高品質/解像度1920×1080ドット」という高負荷設定では、スコアは1553で評価は「設定変更を推奨」という結果となった。画質設定を高品質に落とすとスコアは2132に改善し、評価も「普通」。「高品質(ノートPC/解像度1280×720ドット)」に落とした場合は、スコアは4307になり評価も「快適」となる。設定を調整することでプレイすることも可能だが、高い3D性能を要求されるゲームにはやや不向きといった印象だ。

ファイナルファンタジーXIV:蒼天イシュガルド・ベンチマークの結果。「高品質(ノートPC/解像度1280×720ドット)なら十分プレイできる

 システムの総合性能を見るPCMark 8は、Homeが3310、Creativeが3606、Workが4680、システム側Storageが4923となった。PCMark 7のオーバーオールは4938となっている。こちらもミドルレンジクラスのデスクトップPCに匹敵する結果が出ている。動画の編集などの用途には十分対応できる性能がある。

PCMark 8(Home)のスコア

PCMark 7のスコア

 最後にCrystalDiskMarkでストレージ性能を計測した。本製品ではシステム側のSSDに「PX-128M6S」、データ用ドライブとして「WESTERN DIGITAL WD5000LPVX」が取り付けられたデュアルドライブ構成となっている。ここでは両方のデータを掲載しておく。

 システム側はSerial ATA接続のSSDドライブとしては妥当なものだろう。リード性能に関しては同クラスのSSDと比べると十分に高速で、ライト性能はそれよりも少し落ちるといったところ。データ置き場用のHDD(Dドライブ)はHDDなりの速度。N1542J-720/Eの標準構成ではこのHDDがシステムドライブとなる。N1542J-720/E標準構成からシステム側のとドライブを今回のPX-128M6Sに変更した場合の追加費用は5000円だ。負荷の少ないアプリケーションでも、SSDとHDDでは体感速度に大きな差があるので、少なくともシステム側のドライブはSSDに変更しておくことをオススメする。

CrystalDiskMark 5.0.2のベンチマーク結果。左がSSD、右がHDD

 動作音についても触れておこう。Web閲覧やネット動画を見ているレベルでは、非常に静かだ。ただし、3DMarkのような高い負荷がかかる処理を続けるとファンの回転数が上がる。このときのファン音はかなり目立つ。動画を見ている場合は、2段階ほどボリュームレベルを上げたくなる感じ、というと伝わるだろうか。手持ちの騒音計で計測した範囲では、アイドル時は34.5デシベルとほぼ暗騒音と大きな差がないレベルだが、3DMarkを動作させると47.8デシベルまでノイズが高まる。

デスクトップPCの機能をコンパクトに集約

 15.6型の大型液晶ディスプレイを搭載する本機は、据え置きでの利用を前提としているため、ノートPCとしては大きな部類に入る。しかし、見方を変えて液晶一体型PCと考えるなら非常にコンパクトだ。

 大型のぶん、ディスプレイサイズも大きく、キーボードも十分な大きさを確保している。性能に関しても過不足ないものとなっている。ベンチマークを見ても分かるとおり、ミドルレンジのデスクトップPCに匹敵する性能を持ち、ゲームからマルチメディア用途、動画の編集などデスクトップ並みの作業が実用レベルで行える。

 加えて、UPS替わりにもなるバッテリーを内蔵し、無線LANを備えているため、部屋間の移動も簡単という、ノートPCならではの利便性もある。価格もパーツ構成から考えれば納得できる。メインマシンとしてのノートPCがほしいと考えているのなら、選択肢の1つに加える価値は十分にある。



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