プチコンファンミーティングで驚いたのは、40代以上の男性だけでなく、親子連れや大学生、女性も参加していたことだ。80年代PCを知る世代にとってはプチコンは懐かしさとともに、最新機を自由に操る喜びを取り戻してくれる、古くて新しい存在だ。だから、我らがプチコンに熱狂するのは当然予想されたことだろう。
しかし、スマイルブームの小林社長は以前から「子どもたちにプログラミングの楽しさを知ってもらいたい」、そう語っている。とはいうものの、ScratchのようなGUIでのプログラミングに比べれば、プチコンはとっつきにくいのは確かだ。記述を間違えばエラーが出るし、きちんと初期設定をしなければ思うようには動作しない。だが、それはより自由に、よりダイレクトに操作できることの裏返しだ。
それが若い世代に分かってもらえるだろうか、という懸念はあったことだろう。しかし、Miiverseと今回のファンミーティングを見れば、それは杞憂だったことがわかる。Miiverseでは初心者が「どうすればいいのかわからない」という質問をして、それに答える中級者や上級者の姿がよく見られる。昨日の質問者が今日の回答者になっていることだってたくさんある。そういったコミュニケーションの場がプチコンに連動して用意されているのも大きなメリットだろう。そこには古参のファンが新人を「にわかが」と排除するような、閉鎖的な雰囲気はない。
ファンミーティング終了後、小林社長、もといハカセに感想を聞いたところ、「LTを聞いている人たちの真面目さが印象的」とのことだった。
LTは技術的なレベルやプレゼンスキルがまちまちだったが、それが決して玉石混交となっているわけではなく、それぞれに良さのある内容だった。そして、それをきちんと分かっている聴講者たちもすばらしかった。次回は自分も登壇したい、と思った聴講者たちは少なくないのではないかと思う。これは聴講者と登壇者の垣根が低い、というだけでなく、ユーザー全員が作り手でもあるというプチコンの性質によるところもあるだろう。
次回は名古屋で開催したい、という発言もあったので、近隣の方々はLT登壇も含めて参加を検討してみてはいかがだろうか。
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