「GPU Switch」で外部GPUを固定利用! 高速ゲーミングノート「NEXTGEAR-NOTE i5710」実力検証「Skylake-H」×「GTX 970M」(4/4 ページ)

» 2015年11月25日 18時28分 公開
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ベンチマークに見る文句なしのパフォーマンス

 それではベンチマークテストで性能を見ていこう。評価機の基本スペックをまとめると、CPUがCore i7-4720HQ、グラフィックス機能はNVIDIA GeForce GTX 970MとIntel HD Graphics 530(CPU内蔵)のハイブリッド、メモリが8Gバイト、メインデータストレージはM.2 SSD(SAMUSUNG SM951)、OSは64ビット版Windows 10 Homeという内容だ。基本的にデフォルトの条件だが、一部テストは「GPU Switch」機能でNVIDIA GPUに固定した条件でも計測している。

 CINEBENCH R15のCPUスコアは、678とクアッドコアCPU搭載機ならではのスコアが出ている。このスコアはTDP15ワットクラスのデュアルコアCPUを搭載したモバイル系ノートPCのスコアの2.5倍前後に相当する。

CINEBENCH R15のスコア

 SSD性能はCrystalDiskMark 5.0.3(ひよひよ氏・作)で測定した。シーケンシャルリードは2192Mバイト/秒、シーケンシャルライト1239Mバイト/秒と、公称値を上回るスコアをマークしている。シーケンシャルリードのスコアは、PCI Express 2.0 x4の理論上限転送速度も超えており、PCI Express 3.0 x4対応SSDでしか出せない強烈なパフォーマンスだ。Serial ATA接続のSSDと比べても、ゲームのインストール/アンインストールなど、さまざまな明らかな違いが体感できるはずだ。

CrystalDiskMarkの結果

 PCMark 8は、「GPU Switch」を使い、ハイブリッドと外部GPU固定両方で測定した。Home、Creativeとも明らかに外部GPU固定のほうがよく、特にCreativeでは差が顕著だ。PCMark 8はハイブリッドグラフィックス設定では手動設定でもNVIDIA GPUを割り当てることができないだけにGPU Switchのメリットは絶大だ。

PCMark 8 Homeの結果。左がGPU Switchで外部GPUを固定

PCMark 8 Creativeの結果。左がGPU Switchで外部GPUを固定

 3DMark、FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマーク キャラクター編は、ハイブリッドグラフィックスでも自動でNVIDIA GPUが割り当てられるが、パフォーマンス面の違いを見るために両方の設定で実行した。差はそれほどでもないものの、どちらも外部GPU固定利用のほうが良いスコアが出ている。

3DMarkの結果。左がGPU Switchで外部GPUを固定

FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマーク キャラクター編の結果。左がGPU Switchで外部GPUを固定

 バッテリー駆動時間は、bbench 1.01(海人氏・作)を使い、無線LANで常時接続し、60秒間隔でのWebサイト訪問、10秒間隔でのテキスト入力を行なう設定で計測した。電源プランは「バランス」で、バッテリー駆動時のディスプレイの輝度は40%で固定した。結果は、バッテリー残量5%になるまで、3時間36分動作した。据え置き前提のPCだけにこれくらい動作すれば十分だろう。

 動作音も静粛な部類に入る。アイドル時や低負荷時は静かな部屋で意識すれば動作音が分かるという程度。高負荷時をかけ続ければそれなりには上昇するが、上がり方はマイルドだ。外部GPUに固定しても、結局は高負荷時にはほぼ同じ負荷がかかるため特に変化はなかった。

 発熱は本体底面の奥側が中心で、左側面と背面にある排気口からは少し暖かい風が出てくるが、通常利用時にそのあたりに手を置くことはまずないと思われる。そのほかでは特に熱いと感じる部分はなかった。特にパームレストはアルミニウムを利用していることもあって熱が伝わってこない。夏場でも不快に感じることなく使うことができると思われる。

前面正面5センチの距離からの測定(室温23度)
暗騒音: 30デシベル
アイドル時: 31.8デシベル
低負荷時: 32.3デシベル
高負荷時(3DMark): 43.1デシベル
高負荷時(CINEBENCH): 39.3デシベル

3DMark/FireStrike 2回実行中の最高温度
キーボード: 左32度/右34度
パームレスト: 左25度/右25.5度
本体底面: 左35.5度/右38.5度

トラブル要素を排除できる快適ゲーミングマシン

 価格は、64ビット版Windows 10 Home搭載モデルで17万5824円(送料手数料込、税込)から用意されている。評価機のベースとなっているブロンズモデルのツインストレージ構成の価格が18万1124円(同)、ここからSSDをPCI Express 3.0 x4のSAMUSUNG SM951に変更して評価機と同等構成とすると20万3796円(同)となる。

 手ごろな価格とはいえないが、クアッドコアCPUにGeForce GTX 970M(3Gバイト)を搭載した非常に高いスペックと、GPU Switchや高品質サウンドの付加価値も備えた内容を考慮すればむしろ買い得だ。

 特に、GPU SwitchによるNVIDIA GPU固定利用は、ゲームをはじめソフトウェアごとに起こりうるトラブルの可能性を1つ確実に排除できる。これはゲームプレイやVRコンテンツ開発のためにPCを購入するユーザーにとっては大きく、非常に魅力ある製品といえる。

 また、パワフルなスペック、そしてデータストレージのツイン搭載含めて柔軟なカスタマイズが行える点は、エンターテインメントやクリエイティブ用途にも魅力があり、ハイパフォーマンスなノートPCを求めるユーザー全般にオススメできる。


マウスコンピューター/G-Tune

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