GTX 970Mの性能をフルに生かせるハイパワーマシン「mBook P」実力検証Skylake-H×GTX 970M×GPU Switch(2/5 ページ)

» 2016年01月08日 06時00分 公開

第6世代Coreプロセッサーを中心としたパワフルな基本システム

 CPUには、Core i7-6700HQを採用する。開発コードネーム「Skylake-H」として知られるIntel最新の第6世代Coreプロセッサーのモバイル向けクアッドコアモデルだ。Core i7-6700HQは、4つのCPUコアを内蔵し、Hyper-Threadingにより8スレッド同時処理が可能で、標準2.6GHz、最大3.5GHzと動作周波数も高速だ。オフィス、クリエイティブ、マルチメディア、ゲームまで、幅広い用途に対応できるパワフルな処理性能を備える。

 メモリはPC4-17000 SO-DIMMを採用しており、最大4枚搭載できる。評価機は、16GBモジュールを4枚搭載し、64GBというワークステーション並の大容量を搭載している。データストレージは、256GBのM.2 SSDと2TBの2.5インチHDD(Serial ATA 6Gb/s)のツインドライブを採用し、高速なレスポンスと大容量の記録領域を両立した構成だ。

 M.2 SSDは、PCI Express 3.0 x4接続のSAMUSUNG SM951(256GB)を搭載。公称値でシーケンシャルリード2150MB/秒、シーケンシャルライ1200MB/秒というPCI Express対応SSDとしてもトップクラスの性能を誇る。

M.2 SSDは、超高速SSDとして定評のあるSamsung SM951を採用。第6世代Coreプロセッサーと最新のHM170チップセットを搭載しているため、本来のPCI Express 3.0 x4接続で接続しており、シーケンシャルリード2150MB/秒のパフォーマンスをフルに発揮できる

 通信機能は、1000BASE-T対応の有線LANに加えて、M.2カードタイプのIEEE802.11b/g/n対応の無線LAN/Bluetooth v4.0+LEコンボモジュールを標準を搭載する。BTOでは、より高速なIEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LANに対応した「Intel Dual Band Wireless-AC 3165」や「Intel Dual Band Wireless-AC 8260」を選ぶことも可能だ。

 本体装備の端子類も充実している。ディスプレイ出力としてHDMIと2基のmini DisplayPortを左側面に搭載するほか、USB 3.0を4ポート装備。さらに、SDメモリーカードスロット(SDXC対応)、有線LAN、ヘッドフォン、マイク、光デジタル音声出力もそれぞれ独立して備えている。液晶ベゼル上部には200万画素Webカメラも内蔵する。

CPUには、第6世代CoreプロセッサーのCore i7-6700HQを搭載している。開発コードネーム「Skylake」の中でも「Skylake-H」と呼ばれるモバイル向けのクアッドコアモデルで、Hyper-Threadingにより8スレッドの同時実行に対応する。標準2.6GHz、最大3.6GHzと動作周波数も高速だ(画面=左)。メモリはPC4-17000 SO-DIMMを採用。評価機では16GBモジュールを4枚、64GBというワークステーション並の大容量を搭載している(画面=右)

GPU SwitchでGeForce GTX 970Mのポテンシャルをフル活用

外部GPUとして、NVIDIAのモバイル向けの高性能GPU「GeForce GTX 970M(3GB)」を搭載している。電力効率が高い第2世代Maxwellアーキテクチャのハイエンドモデルで、1280基のCUDAコアを内蔵しており、強力な3D描画性能を持つ

 グラフィックス機能は、CPU内蔵のIntel HD Graphics 530に加えて、外部GPUとして、NVIDIAのGeForce GTX 970M(3GB)を搭載している。GeForce GTX 970Mは、NVIDIAのモバイル向けGPUとしてはGeForce GTX 980Mに次ぐハイエンドモデルで、最新のゲームもひととおり快適にプレイできる高い3D描画性能を持つ。

 また、NVIDIA GPUは、Adobe Photoshop CC、Adobe Premiere Pro CCなどのクリエイティブアプリケーションでは処理を高速化できることから、クリエイティブユースでも重宝されている。

 さらに本製品は、独自の「GPU Switch」機能を導入しているのも見逃せない。NVIDIA GPUを搭載した一般的なノートPCは、内蔵GPUとNVIDIA GPUをアプリケーションごとに切り変えるハイブリッドグラフィックス方式を採用するが、この「GPU Switch」機能を使えば、そのハイブリッドグラフィックスではなく、常にNVIDIA GPUのみを使うことができる。

 というのも、ハイブリッドグラフィックスは、省電力なCPU内蔵GPUと高性能なNVIDIA GPUを、自動で最適に使い分けてくれる便利な機能ではあるものの、弱点もある。使い分けの判断をNVIDIAのドライバが行なうため、メジャーなゲームタイトルやアプリケーションであればよいのだが、日本国内のみ、あるいは別の一部地域のみで使われているローカルなアプリケーションは、NVIDIA GPUのほうが適した場合でもNVIDIA GPUが使われない場合がある。使用GPUを手動で設定することも可能だが、うまくいかない例もある。

 また、ハイブリッドグラフィックスでは、NVIDIA GPUを利用する場合でもCPU内蔵GPUとそのグラフィックスメモリ(メインメモリ)を経由して出力されるため、ディスプレイ出力の解像度などもCPU内蔵GPUの制限に左右され、アプリケーションの互換性に問題が出たり、パフォーマンスに影響する場合がある。

 そもそも、長時間のバッテリー駆動を期待していないノートPCでは、内蔵GPUを使うことで少し消費電力が削減できたとしてもあまりメリットはない。パフォーマンスが高く、互換性にも優れるNVIDIA GPUだけを確実に使いたいというニーズはこれまでも少なくなかった。それに応えられる「GPU Switch」の導入は大きい。

標準のハイブリッドグラフィックスでは、NVIDIAドライバが自動でCPU内蔵GPUと外部GPUを使い分ける。NVIDIAコントロールパネルで手動設定も可能だが、設定できないアプリケーションもある(画面=左)。GPU Switchは、タスクバーに常駐しているControl Centerユーティリティから利用できる。再起動後に切り替えが有効になる(画面=右)
マウスコンピューター/G-Tune

→PC USER特設ページ「mouse computer station」
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