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「Surface Book」徹底検証――触れば分かる上質感は37万円の価値アリ?スペック外の魅力を求めて(2/7 ページ)

» 2016年03月17日 06時00分 公開
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合体した状態は重さ1.5キロ以上、携帯性はSurface Pro 4が上

 合体した状態の本体サイズは312.3(幅)×232.1(奥行き)×13〜22.8(高さ)ミリ、重量は約1.516キロ(実測値1.576キロ)だ(dGPU非搭載モデルは公称約1.516キロ)。

 13.5型でアスペクト比3:2の液晶ディスプレイやTDP(熱設計電力)が15ワットの第6世代Coreを画面側に搭載し、キーボード側にdGPUや大容量バッテリーを配置した凝った構造ゆえ、13型クラスとはいえフットプリントと重量はそれなりにあり、モバイルノートPC並の携帯性とは言い難い。また、閉じた際にすき間ができるヒンジ構造により、奥側も厚さがかさんでしまうのは仕方がないところだ。

 競合する「13インチMacBook Pro」の約1.58キロよりは軽く、タブレットスタイルへの変形、タッチパネルや筆圧ペンという付加価値もあると言える(ただし、13インチMacBookは28ワットTDPのCPU採用)が、持ち運びやすさでは「Surface Pro 4」の方が大きく勝るのは間違いない。Surface Pro 4のCore i7モデルは別売のキーボード兼カバー「Type Cover」を組み合わせても厚さ約13.3ミリ、重さ約1.1キロで済む。

天面の比較 左がSurface Book、右がSurface Pro 4+Type Cover。Surface Bookは312.3(横)×232.1(縦)ミリ、Surface Pro 4は292.1(横)×201.4(縦)ミリだ。Surface Bookの方が一回り大きい。Surface Pro 4は本体を自立させるためのキックスタンドを内蔵する関係で、四角形のミラーの配置が下にずれている
底面の比較 Surface Book(合体時)の底面は、ネジ穴1つ見当たらない非常に美しい仕上がり。Surface Pro 4は装着したType Coverを閉じた状態だ。重量はSurface Bookが約1.516キロ、Surface Pro 4+Type Coverが約1.096キロ(いずれもCore i7モデル)
側面の比較 Surface Bookは独特のヒンジ機構を採用したため、奥に向かって厚みが増している。Surface Bookの厚さは13〜22.8ミリだ。Surface Pro 4はType Coverを装着しても、Surface Bookの最薄部に近い厚さの約13.3ミリで済む
Surface BookとSurface Pro 4のサイズ比較
モデル Surface Book(Core i7) Surface Pro 4(Core i7)
タブレット部
サイズ(幅×高さ×奥行き) 約312.3×220.2×7.7ミリ 約292.1×201.4×8.4ミリ
重量 約726グラム 約786グラム
重量(実測) 約725グラム 789グラム
キーボード込み
サイズ(幅×奥行き×高さ) 約312.3×232.1×13〜22.8ミリ 約295×217×13.3ミリ
重量 約1.516キロ 約1.096キロ
重量(実測) 約1.576キロ 約1.097キロ

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現状で不足のない端子類の構成だが、USB Type-Cも欲しかった

 Surface Bookの主要な端子はキーボード側に搭載している。USB 3.0ポートが2基、SDメモリーカードスロット(SDXC、UHS-II対応)、Mini DisplayPort、そしてSurface Connect(充電およびSurfaceドック用)といった内容だ。最新のフラッグシップモデルでありながら、USB Type-C/Thunderbolt 3ポートがない点がやや残念だが、現状のノートPCとして必要十分な構成だろう。

 ちなみに、SDメモリーカードスロットにカードを差すとボディーから少しはみ出す。カードを入れたまま使うことは想定されていない。

 一方、画面側(タブレットPC本体)に用意している端子は、ヘッドセットとSurface Connect(キーボードおよび充電用)のみだ。上面には電源と音量調整のボタンを備えている。

 通信機能はIEEE802.11a/b/g/n/acの無線LAN、Bluetooth 4.0を標準装備。画面の上部にはWindows 10の生体認証ログオン機能である「Windows Hello」に対応した500万画素のインカメラを搭載するほか、天面には800万画素のオートフォーカス対応アウトカメラも配置している。ステレオマイク、Dolby Audio対応ステレオスピーカーも内蔵した。

 また、Surface Bookは2in1デバイスでもあるので、加速度、ジャイロスコープ、磁気、照度といったタブレットにおなじみのセンサー類も備えている。

前面 前面は画面側(トップカバー)に電源と音量調整のボタンを設けている
背面 多関節ヒンジが占有する背面にインタフェース類はない
左側面 左側面は、キーボード側に2基のUSB 3.0ポートとSDメモリーカードスロット(SDXC、UHS-II対応)がある
右側面 右側面は、キーボード側にDC入力(Surface Connect)と、Mini DisplayPortを搭載する

 付属のACアダプターは、キーボード側の右側面にあるSurface Connect端子に接続して給電する。ACアダプターのサイズは50(幅)×90(奥行き)×25(高さ)ミリ(突起部を除く)、ケーブル込みの重量は301グラムだ(いずれも実測値)。出力仕様は60ワット(15ボルト/4.0アンペア)で、Surface Pro 4のACアダプターより少し厚みがあるものの、持ち運びが苦にならないサイズにまとまっている。5ボルト/1.0アンペアのUSB出力も備えており、スマートフォンなどの充電が可能だ。

 公称のバッテリー駆動時間は、パワフルラップトップモードで約12時間(動画再生時)とされている。バッテリー駆動時間の検証結果は前編で触れた通り、Web閲覧とテキスト入力を想定したBBench 1.01のテストで10時間58分、高い負荷がかかり続けるPCMark 8のテストで6時間9分だった。合体時のスタミナは十分と言える。

Surface ConnectACアダプター キーボード側の右側面奥には、ACアダプター接続用およびSurfaceドック接続用のSurface Connect端子がある(写真=左)。給電時はACアダプター側の端子部が白く光る。付属のACアダプターは5ボルト/1.0アンペアのUSB出力も備えており、スマートフォンやモバイルルーターなどの充電に使える(写真=右)
ACアダプター比較 右手前がSurface Book、左奥がSurface Pro 4のACアダプター。どちらも同じデザインだが、Surface Book付属のACアダプターは少し厚みがある
Surface BookとSurface Pro 4のサイズ比較
モデル Surface Book(合体時) Surface Book(画面側) Surface Pro 4
通信機能 無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.0 無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.0 無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.0
ディスプレイ出力 Mini DisplayPort Mini DisplayPort
メモリーカード SDメモリーカード(UHS-II対応) microSDメモリーカード
USBポート USB 3.0×2 USB 3.0×1
Webカメラ(イン) 500万画素(1080p)、Windows Hello対応 500万画素(1080p)、Windows Hello対応 500万画素(1080p)、Windows Hello対応
Webカメラ(アウト) 800万画素(1080p)、オートフォーカス対応 800万画素(1080p)、オートフォーカス対応 800万画素(1080p)、オートフォーカス対応
音声端子 ヘッドセット(3.5ミリ) ヘッドセット(3.5ミリ) ヘッドセット(3.5ミリ)
内蔵スピーカー ステレオスピーカー ステレオスピーカー ステレオスピーカー
DC入力 Surface Connect Surface Connect Surface Connect
ボタン 電源、音量 電源、音量 電源、音量

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