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» 2016年03月18日 06時00分 UPDATE

“ザ・ビギニング”アルファテスト体験リポート:2016年、IBMの「コグニティブ・コンピューティング」が実現するVRMMO「ソードアート・オンライン」の世界 (2/3)

[山口恵祐,ITmedia]

「ザ・ビギニング」の正体

 では、実際にソードアート・オンライン ザ・ビギニング Sponsored by IBMで体験できる中身を紹介しよう。都内某所に用意された会場に赴くと、劇中でSAOを発売する架空企業「アーガス」の研究員に扮(ふん)した白衣のスタッフが出迎えてくれる。そして劇中同様、「Kirito」「Asuna」のように自分のキャラクターネームを英数字で登録することになる。この時点で、参加者はまるで本当にSAOのアルファテストに来たかのような感覚を味わうことになるのだ。

都内某所に用意されたアルファテスト会場 都内某所に用意されたアルファテスト会場

 イベント会場は、白い布に覆われたスペースと、実際に体験する2つのスペースに分かれている。参加者は体験用に用意された専用の靴に履き替えてから、白い布のスペースに移動し、5つのKinect v2(3Dカメラ)で自分の3Dモデルを撮影する。取り込まれたデータはVR用に自動で加工され、それぞれのマシンに転送される。このデータが自身のアバターとなるのだ。

ザ・ビギニングのアルファテスト会場 これがザ・ビギニングのアルファテスト会場だ。3Dモデルを撮影するスペースと体験するスペースに分かれている
アーガスの研究室 ここは本当にアーガスの研究室ではないかと思ってしまうほど、雰囲気はバッチリだ
手両足を広げて撮影 5つのカメラに向かって両手両足を広げて撮影。プレイヤーの3Dモデルを作成する

 3Dモデルの撮影が完了すると、いよいよ体験スペースに移動してゲームの世界に入り込む準備が始まる。先ほど履いた両足の靴にセンサーを取り付けてから、周囲にクッションが備え付けられたサークル状のスペースに入る。プレイヤーはこのサークルの中でゲームを体験することになる。会場には4台の装置が用意され、同時にプレイする4人が同じパーティを組むことになる。

両足にセンサーを装着。これで足踏みによる歩行が可能になる
プレイヤーはこのサークル状のスペースでゲームをプレイする。前方にはトラッキング用のカメラも

 プレイヤーが実際に装着するのは、劇中にも登場したVRデバイス「ナーヴギア」のプロトタイプをイメージしたVR HMDだ。よく見ると「Oculus Rift」と、手の動きを認識するセンサーユニット「Leap Motion」などを組み合わせているようだ。つまり、プレイヤーは実際に手を動かして操作できるというわけだ。Leap Motionのすごさは、以前取材したときから認識しているため、筆者は期待に胸が高鳴る……!

これがナーヴギアプロトタイプだ! これがナーヴギアプロトタイプだ!
ヘルメット前方にOculus RiftとLeap Motionなどを取り付けている ヘルメット前方にOculus RiftとLeap Motionなどを取り付けている
後ろから 後ろから
ナーヴギアプロトタイプの内側。頭のサイズに合わせて調節できる ナーヴギアプロトタイプの内側。頭のサイズに合わせて調節できる

 準備が整うと、いよいよゲームの世界に飛び込むことになる。ナーヴギアを装着すると最初に視界へ入るのは、カメラによって捉えられた現実世界の前方視点だ。ここで自身の手を前方に掲げるよう指示されるので、ガイドに合わせて手を動かし、キャリブレーションを行う。その後、スタッフのカウントダウンに合わせて劇中同様「リンクスタート!」と発声すれば、アニメの第1話で主人公が目にするおなじみのログイン映像が流れるという仕掛けだ。

まさに劇中で見た映像と同じアニメーションが流れ、VR空間に飛び込むような感覚を味わうことができる まさに劇中で見たログイン画面と同じアニメーションが流れ、VR空間に飛び込むような感覚を味わうことができる。SAOファンならこの時点で感動するはず。筆者も実はこのシーンが一番のお気に入り

 ついにSAOの世界へ飛び込むときが来た。まずプレイヤーが足を踏み入れるのは、劇中でも最初に訪れることになる「はじまりの街」だ。武器屋などさまざまな商店が並ぶ街並みを、自由に視点を動かしながら実際にその場で足踏みすることで歩き回ることができる。メニューを呼び出す“あの手の動き”も完全再現されており、メニューに触れてアイテム「手鏡」を出すことも可能だ。もはや興奮が抑えきれない……!

 広場には、一緒にログインした他の参加者とは別に、3Dモデルの人間がNPCとして歩いているのが確認できる。この人混み感は、まさに劇中で見たような“VRMMORPGっぽさ”がうまく表現されていえるだろう。残念ながら、プレイ中のスクリーンショットは撮ることができないため、アーガス……じゃなかった、日本IBMから提供されたものをご覧頂きたい。

VR空間で再現された「はじまりの街」 VR空間で再現された「はじまりの街」。自由に歩くことができる
はじまりの街での行動で初期装備が変わるとかなんとか はじまりの街での行動によって、戦闘シーンでの初期装備武器が変わるらしい

 しばらく散策を続けていると、舞台は戦闘シーンに移り変わる。ここでは劇中に74層のボスとして登場した「グリームアイズ」の原型となるモンスターと戦うことになる。手を前へ振りかざすとソードで攻撃、両手を前に出せば防御となる。

戦闘シーン。VRで味わうモンスターの迫力はピカイチ 戦闘シーン。VRで味わうモンスターの迫力はピカイチ。ゲーム的視点で言えば、ゲームセンターにあるアーケードのガンシューティングに近いものをイメージしていただけると分かりやすい
腕を前に振り落とせば剣で攻撃 腕を前に振り落とせばソードで攻撃
両手を前に差し出せば防御となる 両手を前に差し出せば防御となる。正直に言おう、外から見るとシュールだ

 戦闘自体はシンプルだが、攻撃しつつもモンスターのモーションに合わせてうまく防御しないとHPがどんどん削られてしまう。最後はソードスキルを使って――気付けば夢中になって手を振っていた。それほどの没入感がここにはある。

 ゲーム内容としては以上で、約20分ほどの体験を楽しむことができる。もっと試してみたいと思うが、VR上での動きは意外と疲れるもの。これくらいがちょうどいいのかもしれない。

 ゲーム中はこれまで紹介したように、さまざまな体の動きやモーションを行う必要があるのだが、どのように体を動かせばいいのかを問いかけるようにアドバイスしてくれるのが、ナビゲーターを務める新キャラクター「コグ(CV:伊藤かな恵)」だ。アニメを視聴済みの方なら担当声優でピンとくるかもしれないが、劇中に登場する「ユイ(CV:伊藤かな恵)」と同様、人間ではないコンピュータによるナビゲーターという立場で登場する。

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