イスラエルのベンチャー企業であるMUV Interactiveは3月24日、市販のプロジェクターで投影した映像を直感的に操作できるウェアラブルデバイス「BIRD」の国内展開を発表した。3月24日よりドスパラを通じて予約を開始し、5月18日に発売する。価格はオープンプライスで、予想実売価格は4万9800円(税別)。4月中旬には数量限定で先行販売も行う。
BIRDは指先に装着して利用するウェアラブルデバイスで、市販のプロジェクターと組み合わせることでスクリーンに投影した画面を指先のタッチやジェスチャーによって操作できる。
BIRDを利用するには本体とベースユニット、市販のプロジェクターとPCが必要だ。本体には光学センサーやジャイロセンサー、近接センサーなど10種類のセンサーを搭載しており、ベースユニットと組み合わせることでタッチやジェスチャーなど細かい操作を識別する。
それぞれBIRD本体とベースユニット、ベースユニットとPCという順に無線で接続する。ポインティングの精度は1ミリ、レイテンシ(遅延時間)は50ms以下、最大接続距離は10メートルを実現。現状は5人までの同時接続と認識が可能だが、将来的には10人まで同時接続人数を増やすという。
ベースユニットはUSBによる給電で動作する。プロジェクターのUSBポートから給電することを想定しているが、USBポートのないプロジェクターであっても、別途USB電源を用意すれば問題なく使用できるという。
BIRD本体のバッテリーは連続使用でも3時間程度稼働し、セーブモードを併用すると9時間ほど稼働できるという。充電に使用するクレードルにはモバイルバッテリー機能が搭載されており、BIRDを5回分満充電できる。会議と会議の間などに、BIRDをクレードルに収めておくことでポケットの中でも充電できる。
MUV InteractiveのCOOであるユバール氏は「教育現場で用いられるインタラクティブホワイトボードやビジネス用途のタッチスクリーンなどの高価な機材を、BIRDと(市販の)プロジェクターで置き換えることができる」とコメント。大画面の直感的な操作を可能にするBIRDで、ビジネスや教育現場から家庭での使用まで、幅広い市場を視野に入れている。
同社CEOのラミ氏は「ドローンやVR(Virtual Reality)、AR(Augmented Reality)などにも積極的に関わっていきたい」と語る。
イスラエル発のベンチャー企業だが、既にソフトバンクコマース&サービスやリコージャパンなど日本の複数の企業とパートナー契約をしているという。指先デバイスと言えば、Logbarの「Ring ZERO」などが記憶に新しいが、BIRDがどこまで日本市場で展開できるか注目していきたい。
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