ビジネスモバイルの決定版となりうる王道モデル「ThinkPad T460s」の実力に迫るザ・ThinkPad(3/8 ページ)

» 2016年03月29日 06時00分 公開
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厚みや外観が変わらない「インセル仕様」のタッチパネルを搭載

 液晶ディスプレイのサイズは14型で、解像度は1920×1080ピクセルと2560×1440ピクセルの2種類から選ぶことができ、1920×1080ピクセルのパネルは10点マルチタッチ対応のタッチパネルも選択できる。いずれも視野角の広いIPSパネルを採用しており、表面はノングレア仕上げだ。

ディスプレイ タッチパネルが使える1920×1080ピクセルモデルを選ぶか、作業領域の広い2560×1440ピクセルモデルを選ぶか、悩ましいところだ

 タッチパネルの有無にかかわらず、ボディの厚みが変わらない点も大きな特徴だ。評価機はタッチパネルモデルだが、一見するとタッチパネルを搭載していないように見える。これは「インセル」と呼ばれるタッチパネル技術を採用していることが大きい。

ベゼルとディスプレイに段差があるので、タッチパネルを搭載していないように見える ベゼルとディスプレイに段差があるので、タッチパネルを搭載していないように見える

 「アウトセル」タイプと呼ばれる従来の一般的なタッチパネルは、液晶ディスプレイの層の手前にタッチセンサー層とガラス層を重ねて貼っていた。インセルタイプは液晶ディスプレイ層にタッチセンサー層を統合した「オンセル」をさらに進化させ、液晶ディスプレイのTFT(薄膜トランジスタ)と同じ層にタッチセンサーを作り込んでいる。表面のガラスも不要なため、大幅な薄型軽量化を実現している。

 ガラスを省略した分、周囲のベゼルとディスプレイの間には段差がある。一見してタッチパネル搭載機に見えないため、最初は画面に触れること自体に抵抗がある。特に画面端からのスワイプ操作はしにくいように見えるが、実際にやってみるとそうでもない。表面の滑りや反応なども悪くない印象だ。

 手元にある1920×1080ピクセルのタッチパネル搭載機をエックスライトのi1 Display Proとi1 Profilerで計測すると、色温度が6481KとsRGB標準の6481Kに近い数値だった。輝度は252cd/平方メートルとそれほど高くなく、色域もsRGBカバー率67.5%、面積比67.9%とあまり広くない。キャリブレーション補正カーブについては、各色全域で少し上方向に、特の青の線は中間部から明部で上に補正されている。標準ではわずかに青が弱い色味といえる。

ICCプロファイル i1Profilerで作成したICCプロファイルをPhonon氏制作の色度図作成ソフト「Color AC」にインポートして表示した。実線で示したThinkPad T460sの色域は黒の点線で示したのがsRGBの色域よりもかなり狭い
補正カーブ i1 Display Proとi1Profilerでキャリブレーションを行った後の補正カーブ。全体に若干上方に補正されており、特に青の線だけは一段上方に補正されている

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