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» 2016年04月05日 06時00分 UPDATE

SOHO/中小企業に効く「NASキット」の選び方(第1回):台湾メーカーの“NASキット”と国内メーカーの“NAS”は何が違う? (1/4)

法人はもちろん、家庭でもネットワークストレージの「NAS」が普及する中で、近頃存在感を増しつつあるのがQNAPやSynology、ASUSTORなどの台湾メーカーが手掛ける「NASキット」だ。そんなNASキットの選び方を紹介する本連載の第1回目は、国内メーカーのNASとの違いについて解説する。

[山口真弘,ITmedia]

 NAS(Network Attached Storage)といえば、数年前までは選択肢が事実上国内メーカーの製品のみという状況だったが、最近はQNAPやSynology、ASUSTORなどの台湾メーカーが手掛ける「NASキット」が続々と登場し、市場で存在感を示しつつある。

 これら台湾メーカーの製品は、ネットワーク経由でデータを読み書きするという基本機能こそ国内メーカー製品と変わらないが、製品を選ぶにあたっては国内メーカーのNASとはやや違った観点が必要だ。本連載の第1回目は、これら台湾メーカー製NASキットを国内メーカー製品と比べた場合の相違点について見ていくことにしよう。

台湾メーカー製のNAS。いずれも2ドライブの製品 台湾メーカー製のNAS。いずれも2ドライブの製品

大きな違いは「ドライブが別売である」ということ

 NASキットと呼ばれる製品が、通常のNASと大きく異なる点はドライブが別売であることだ。国内メーカーのNASはドライブを内蔵した状態で販売しており、ストレージ容量ごとに複数の型番をラインアップしているのが一般的だ。これに対して台湾メーカーの製品は、ドライブをユーザー自身で組み込む仕様となっており、1モデルにつき型番は原則一つだけとなる。

 ドライブが別売であるメリットは多い。一つ目はドライブのブランドおよびストレージ容量を自由に選べることだ。予算や目的に合ったドライブを調達できるほか、ひとまず手元に余っているドライブを組み込んで使い始め、あとから大容量のドライブに交換することもできる。国内メーカー製品では割高になりがちな交換用ドライブについても、本体用のドライブとまとめて調達することでコストを下げられる。

ドライブを自ら組み込む仕様なので、ストレージ容量など選択の自由度が高いのが特徴 ドライブを自ら組み込む仕様なので、ストレージ容量など選択の自由度が高いのが特徴
多くの製品はカートリッジ式で抜き差しも容易だ。電源を入れたままディスクを抜き差し可能なホットスワップにも対応する 多くの製品はカートリッジ式で抜き差しも容易だ。電源を入れたままディスクを抜き差し可能なホットスワップにも対応する

 ストレージ容量のアップグレードや移行にも柔軟に対応できる。例えば2TB×2本のドライブでRAID 1を組んでいた場合、順番に4TBのドライブに交換してRAIDを再構成し、最終的に4TB×2という構成へとアップグレードできる。またファイルフォーマットにもよるが、2ドライブから4ドライブのNASへ買い替えた際に、装着していた二つのドライブをそのまま物理的に差し替え、さらに2ドライブを追加して容量を追加することもできる。原則全てのベイがドライブで埋まった状態で販売している国内メーカーのNASでは不可能な芸当だ。

 ちなみに、ドライブが別売りであることによる組み立ての手間については、多くの製品はカートリッジ式を採用しており、ネジなしでも取り付けが可能だ。組み立ての作業と言ってもそう手間はかからない。次項で紹介するNAS OSのインストールにはやや時間をとられるが、NAS利用にあたって必要な項目をウィザード形式で設定しながらセットアップを行うため、分かりやすさという点ではこちらのほうが上だ。

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