VAIO Phone Bizは、モバイルホットスポット(テザリング)機能を搭載している。無線LANやBluetoothを使って、PC、タブレット、ゲーム機や他のスマホとネット接続を共有することができる。
接続するPC・タブレットのOSがWindows 8以降なら、BluetoothでVAIO Phone Bizとペアリング(ひも付け)しておけばPC・タブレット側からの操作でモバイルホットスポットを起動できる。これは、Windows 8以降に備わっている「Tethering Control Channel Protocol(MS-TCC)」という仕組みを利用したものだ。
また、PC・タブレットのOSがWindows 10なら、無線LANでの接続時に暗号化キーを入力する必要もない。こちらは、「Automatic Bluetooth Pairing Protocol(MS-ABTP)」という仕組みを使っている。
これらの便利な機能を使うには、VAIO Phone BizとPC・タブレット双方ともにBluetoothをオンにしておく必要があり、バッテリー持ちにわずかながら影響するが、一度使うと便利さがやみつきになる、ぜひとも使ってみてほしい機能だ。
あまり訴求していないが、VAIO Phone Bizのカメラは国内のWindows 10 Mobileスマホの中では高い方だ。アウトカメラが1300万画素、インカメラが500万画素のセンサーを採用している。
アウトカメラには強力なLEDライトが付いており、暗い場所での撮影に役に立つ。なお、LEDライトは「懐中電灯」として使うことも可能だ。パネルスイッチの「懐中電灯」からオン/オフできる。
カメラアプリは、Microsoft純正(Windows 10標準)のユニバーサルアプリとなる。UIがどのようなものか知りたければ、カメラを内蔵した(あるいはUSBカメラを接続した)Windows 10 PC・タブレットで「カメラ」を起動すれば分かる。早い話、PC・タブレットと同じUIとなっているのだ。
画面の大きなPC・タブレットと共通アプリだから使いづらい、というわけでもなく、シンプルでとても使いやすい。むしろMicrosoftのカメラアプリはスマホ向けなのだと実感するほどだ。ただし、露出やホワイトバランスなど、いろいろと設定したい人には当然物足りないだろう。
実際に撮影してみると、筆者のような写真の心得のない人でも“普通”に撮影できる。VAIO Phone Bizはカメラを期待して買うスマホではないだろうが、少なくともカメラで「ガッカリ」ということはないだろう。
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