既報の通り、ブラザー販売は5月16日、A4モノクロレーザープリンタ/複合機5機種を発表、6月上旬より発売する。装置寿命約60万枚の高耐久性をうたう製品を筆頭に、プリントボリュームの大きいSMB市場のシェア獲得を目指す。
同日行われた製品発表会では、ブラザー販売の三島社長が登壇し、同社のビジネスプリンタ戦略を解説。A4レーザー市場は、出荷台数が減少傾向にある厳しい状況だが、SOHO市場において高いブランド力を持つJUSTIOシリーズをSMB市場に拡大していくことで、「売り上げ規模を維持しながら、事業の収益力を図る」(三島社長)と述べ、“変革への挑戦”を掲げる新中期戦略(CS B2108)を達成していくとした。
今回投入された新製品5機種は、SMB市場、特に医療や不動産、金融などの“業種攻略”がターゲットだ。このようなプリントボリュームの多い現場では、高い耐久性や生産性が求められる。そこで新機種では従来の約2倍となる60万枚の装置寿命を実現したほか、印刷速度も毎分50枚に向上、さらに最大2080枚まで給紙が可能なタワー型トレイなど、業態にマッチする幅広いオプションをそろえた。また、クラウド連携/スマートデバイス対応といった昨今のトレンドを盛り込むとともに、保守サービスの拡充とコールセンターの対応強化も行ったという。
また、SMB市場の獲得に向けてパートナーとの協業も押し進める。ブラザーはすでに家電量販店で高い存在感を持つが、一方でSMB市場攻略にはシステムインテグレーターなどを含む販売店の力が不可欠だと述べ、ここに課題があると指摘。SMB市場は、従来大企業をターゲットとしてきたコピー機メーカーと、SOHOを中心に展開してきたプリンタメーカーがともに狙う激しい“戦場”になると予測した上で、パートナーと連携したソリューション提案力の強化により、新領域を開拓していくと述べた。今回投入した新製品を含むA4ビジネスレーザー機全体で10万台の販売を目指す。
製品ラインアップは、装置寿命約60万枚/毎分50枚の印刷速度を実現したA4対応モノクローレーザー複合機「MFC-L6900DW」(15万4500円前後)、装置寿命約30万枚/毎分40枚の「MFC-L5755DW」(10万6500円前後)、装置寿命約60万枚/毎分50枚印刷のモノクロレーザープリンタ「HL-L6400DW」(10万6500円前後)、装置寿命約30万枚/毎分40枚印刷の「HL-L5200DW」(7万500円前後)、HL-L5200DWから無線LAN機能を省いた「HL-L5100DN」(5万8500前後)の5機種(価格はすべて税別)。
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