60万枚の装置寿命をうたう高耐久A4モノクロレーザーがブラザーから登場SMB市場の開拓を目指す

» 2016年05月16日 20時18分 公開
[ITmedia]
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 既報の通り、ブラザー販売は5月16日、A4モノクロレーザープリンタ/複合機5機種を発表、6月上旬より発売する。装置寿命約60万枚の高耐久性をうたう製品を筆頭に、プリントボリュームの大きいSMB市場のシェア獲得を目指す。

A4モノクロレーザーの新機種を投入

 同日行われた製品発表会では、ブラザー販売の三島社長が登壇し、同社のビジネスプリンタ戦略を解説。A4レーザー市場は、出荷台数が減少傾向にある厳しい状況だが、SOHO市場において高いブランド力を持つJUSTIOシリーズをSMB市場に拡大していくことで、「売り上げ規模を維持しながら、事業の収益力を図る」(三島社長)と述べ、“変革への挑戦”を掲げる新中期戦略(CS B2108)を達成していくとした。

ブラザー販売代表取締役社長の三島勉氏(写真=左)。A4レーザープリンタ/複合機の市場予測(写真=右)

SMB市場への影響力が大きな販売パートナーとの協業を強化していく(写真=左)。新領域として各社が本格参入を狙うSMB市場(写真=右)

 今回投入された新製品5機種は、SMB市場、特に医療や不動産、金融などの“業種攻略”がターゲットだ。このようなプリントボリュームの多い現場では、高い耐久性や生産性が求められる。そこで新機種では従来の約2倍となる60万枚の装置寿命を実現したほか、印刷速度も毎分50枚に向上、さらに最大2080枚まで給紙が可能なタワー型トレイなど、業態にマッチする幅広いオプションをそろえた。また、クラウド連携/スマートデバイス対応といった昨今のトレンドを盛り込むとともに、保守サービスの拡充とコールセンターの対応強化も行ったという。

業種攻略は主にクリニックや薬局などの医療系を中心に展開するという(写真=左)。新製品群で注力したのは、大きく耐久性、ランニングコスト、サポートの3点(写真=右)

1枚約2.0円という高いコストパフォーマンスを維持しつつ、約60万枚の耐久性(MFC-L6900DWとHL-L6400DWの2機種)を実現しているのが特徴(写真=左)。メールボックスや最大2080枚の増設給紙トレイなど、業態にあわせた幅広いオプションを用意している(写真=右)

 また、SMB市場の獲得に向けてパートナーとの協業も押し進める。ブラザーはすでに家電量販店で高い存在感を持つが、一方でSMB市場攻略にはシステムインテグレーターなどを含む販売店の力が不可欠だと述べ、ここに課題があると指摘。SMB市場は、従来大企業をターゲットとしてきたコピー機メーカーと、SOHOを中心に展開してきたプリンタメーカーがともに狙う激しい“戦場”になると予測した上で、パートナーと連携したソリューション提案力の強化により、新領域を開拓していくと述べた。今回投入した新製品を含むA4ビジネスレーザー機全体で10万台の販売を目指す。

2011年に長期無償保証で法人市場の拡大を狙った「JUSTIO PRO」シリーズから5年、販売パートナーは順調に増え、当時の10倍規模に増加。パートナーを通じた販路をさらに拡大する

 製品ラインアップは、装置寿命約60万枚/毎分50枚の印刷速度を実現したA4対応モノクローレーザー複合機「MFC-L6900DW」(15万4500円前後)、装置寿命約30万枚/毎分40枚の「MFC-L5755DW」(10万6500円前後)、装置寿命約60万枚/毎分50枚印刷のモノクロレーザープリンタ「HL-L6400DW」(10万6500円前後)、装置寿命約30万枚/毎分40枚印刷の「HL-L5200DW」(7万500円前後)、HL-L5200DWから無線LAN機能を省いた「HL-L5100DN」(5万8500前後)の5機種(価格はすべて税別)。

※記事初出時、価格の記載に誤りがありました。おわびして訂正いたします

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