DR-C240は厚みのある硬質カードやパスポートなど、サイズや質の異なる幅広い原稿に対応しているのも特徴の1つ。家庭ではレシートや領収書、公共料金の支払い明細などサイズが違う色々な紙が大量に貯まっていくが、こうした資料は家計簿をつける上で最初に押さえておくべきものだ。ただ、「あとでまとめて書き写そう」と思っていると、いつまでも財布の中に入れているとじゃまになったり、紛失してしまったりすることがある。
また、レシートはほとんどが感熱紙で、保存環境によってはすぐに読めなくなってしまう。こういうときにはさっとスキャンして電子化してしまおう。サイズがまちまちなレシート類をまとめて取り込み、クラウドストレージに保存することができるDR-C240なら手間もかからない。
一般にドキュメントスキャナでは原稿が斜めに入ってしまわないよう、原稿幅に合わせてガイドサイズを変更する。だが、異なるサイズの原稿が混載されているときは、原稿ガイドが機能しない原稿が出てきてしまうために斜行搬送が起きやすかった。その点、DR-C240では左右で独立したフィードローラにより、1枚目の原稿が完全に排出されるまでは2枚目を引き込まないようになっている。また、斜めに入ってしまった原稿は画像処理によってまっすぐに自動補正することができる。
ちなみに、確定申告などのために領収書をスキャナで取り込み、原本を廃棄してしまうことについては注意が必要だ。現在(原稿執筆時)では単純にスキャンデータを保存しておくだけでなく、財団法人日本データ通信協会が認定するタイムスタンプによって「どの時点でスキャンをしたデータなのか」を証明しなくてはならない。これには年間十万程度の利用料がかかるので、個人での導入にはまだハードルが高い。もっとも、法改正により状況が変化することも考えられるので、原本を廃棄する場合はよく確認してからにしよう。
請求書やレシートを読み取る際の設定のポイントは、出力先、OCR設定、カラーモード、ファイル分割/読み取り面の4点だ。
CaptureOnTouchから連携可能なオンラインストレージは、Evernote、Microsoft SharePoint、SugarSync、DropBox、OneDrive。ただし、エクスプローラ上で統合されているオンラインストレージであればCaptureOnTouchからは「フォルダに保存する」を指定し、オンラインストレージアプリから同期することで実質的にオンラインストレージとの連携が可能になる。
テキスト検索がしやすいよう、OCRが利用できるPDFファイルで出力。OCRでは日本語のほか、英語、簡体/繁体中国語、イタリア語、スペイン語、ドイツ語、トルコ語、フランス語、ポルトガル語、ロシア語が選択できる。通常利用においては「日本語と英語」を選択しておけば問題ない。
レシートの場合は読み取るべき情報はそれほど多くないため、白黒二値でも十分なケースが多い。ただし、単純な二値ではしきい値以上、未満で明確に白黒をつけられてしまうため、実用性が低い。そこで「アドバンスト テキスト エンハンスメント」がお勧めだ。
「アドバンスト テキスト エンハンスメント」は、文字の背景に色や模様がある原稿を白黒でスキャンするモード。背景が均一の場合は文字周りの背景が除去され、均一でない場合は文字が読みやすくなるよう背景処理が行われる。背景色が薄い原稿、模様などで均一でない場合に向いている。
もう一つの「アドバンスト テキスト エンハンスメントII」は背景色が均一な場合、文字や背景が薄い場合に向いている。紙にシワが入っていた場合にそれを線として認識してしまうことがあるため、レシートに対しては「アドバンスト テキスト エンハンスメント」が有効だ。
OCRを使うためにPDFフォーマットを選択する場合、デフォルトの設定だと一度にスキャンした原稿すべてが一つのPDFファイルになってしまう。扱いやすいようにレシートごとに別ファイルにしたい場合は、スキャン枚数(ページ数)によってPDFファイルを分割する必要がある。
しかし、レシートは通常、裏面が白紙になっている。そのため、デフォルト設定の読み取り面「白紙をスキップする」のままだと、表面のみが読み取られることになるが、裏面が汚れていたり、マークが入っていたりするとそのレシートだけ両面読み取られてしまう。レシートごとにPDFファイルを分割する場合には、レシートによってページ数がばらついてしまわないよう、読み取り面を片面もしくは両面に固定しておこう。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2016年6月7日
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