“GTX 1080”搭載ゲーミングPC「GALLERIA XG」のパフォーマンスは?話題のVRも存分に楽しめる(3/3 ページ)

» 2016年07月07日 21時00分 公開
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GeForce GTX 1080搭載の実力やいかに

 実際に各種ベンチマークテストで本製品の性能をチェックしてみよう。なお、今回の評価機はOSとして64bit版Windows 10 Homeがインストールされている(Windows 7 Professionalを搭載モデルも用意)。まずは3Dデータのレンタリング処理を行うことにより、PCのCPU性能を測るCINEBENCH R15の結果を見てみよう。Turbo Boost時には最大4GHzで動作するCore i7-6700を搭載していることもあり、CPUスコアが804cb、シングルコアも171cbという高成績になった。

「GALLERIA XG」CINEBENCH R15のスコア CINEBENCH R15のスコア

 次にシステムの総合性能を見るPC Markの結果を見てみる。PCMark 8での結果はHomeが4834、Creativeが8080、Workが5170である。とくに最新のハイエンドグラフィックスカードを搭載していることもあり、Creativeスコアが非常に高い成績を出している。ゲームから一般的な作業まであらゆる分野で十分な成績を発揮することができるだろう。PCMark 7についても計測した。その結果総合スコアで7059と良好であった。動画周りの処理性能を示すCreativityや計算性能を測定するComputationなどの数字も高くグラフィックスカードの性能が全体の数値を高めている。

PCMark 8PCMark 8
「GALLERIA XG」 PCMark 8のスコア。左からHome、Creative、Workの順

 ではいよいよ3DMarkでの結果を見てみよう。3DMarkの中でマルチGPUシステムなどの検証に使われもっとも重いベンチマークであるFire Strike。その中でさらにヘビーなベンチマークとなっているのがFire Strike Ultraだ。GeForce GTX 1080でのテスト結果では、そのFire Strike Ultraが4958、Fire Strike Extremeが9221、Fire Strikeが16295という結果になった。

 4K環境向けのグラフィックスカードであるGeForce GTX 980 TiなどではFire Strike Ultraが4000以下になることが多く、GeForce GTX 1080のFire Strike Ultraにおける4958という数値はグラフィックス性能の高さを知ることができるだろう。その他のDirectX 10相当のビデオ性能を計測するSky Diverでは35082、Cloud Gateが30821、Ice Stormが162427と従来のグラフィックスカードに大きく差をつける性能を有していることが分かる。

3DM_FireStrike_Ult3DM_FireStrike_Ex3DM_FireStrike
3DM_SkyDiverIceStorm_ExIceStorm
3DM_CloudGateFireStrikeUlt_TMP 画面はFire Strike Ultra計測時のモニタリングデータ。今回のテストの中ではもっとも負荷のベンチマークだが、温度変化を見てみると60℃前後で安定しているのが分かる。ファンの動作音もかなり静かで、電力効率の向上が静音化にもつながっている

 GeForce GTX 1080にとっては軽いベンチマークといえるが、標準的なゲームベンチとして多用されているファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド・ベンチマークを計測してみた。DirectX 11モードで「最高品質(解像度1920×1080ドット)」という高解像度設定でも、スコアは17256。評価に関しても「非常に快適」という申し分のない結果となった。

FINAL FANTASY XIVベンチマークのテスト結果 FINAL FANTASY XIVベンチマークのテスト結果

 最後にCrystalDiskMarkでのストレージ性能のテスト結果を見てみよう。本製品では前述の通り、システムストレージはcrucial製のSSDである「BX200 CT480BX200SSD1」が使用されている。さらにデータ用ドライブとしてHDDである「ST2000DM001」が取り付けられている。両方ともにCrystalDiskMarkを使用して性能の計測を行った。シーケンシャルリード553.7MB/s、シーケンシャルライトが486.7MB/sという結果となった。CQ使用時のランダム4Kバイトの性能を出す4K QD32の数値もリード時で337.1MB/s、ライト時で345.2MB/sとなっている。

 SSD側はSerial ATA接続となっており、ほぼインタフェースに限界に近い性能がでているといえるだろう。上を見ればより高速なPCI Express接続のストレージも登場しているが、実売価格の安さと性能のコストパフォーマンスを考えれば、Serial ATA接続のストレージもまだまだ現役だ。データストレージ側はシーケンシャルリード191.5MB/s、シーケンシャルライトが188.3MB/sという結果となった。HDDとしては速い7200rpm回転モデルとあって実用的な性能を持っている。

CDMCDMHDD CrystalDiskMark 5.1.2のベンチマーク結果

 今回は変則的な構成であるため価格面やBTO構成については細かく触れられないが、ベンチマーク結果をみても分かる通り、Core i7-6700、GeForce GTX 1080という組み合わせの持つ性能には非常にインパクトがあることが分かるだろう。こうした高性能でありながら、システム全体の消費電力もだいぶ押さえられている感がある。

 今回の構成での消費電力は何もしていない低負荷時で40.3W、3DMarkのFire Strike Ultraを計測したときの高負荷時では253Wだった。筆者が多用するIntelCore i7-4770K、ASUS H97-PRO、GeForce GTX 970の環境でもほぼ同程度の消費電力なので、消費電力単位で性能を考えると非常に高性能だといえるだろう。ケースの冷却性能やメンテナンス性も高く、自分でパーツ交換を行うユーザーなどにもお勧めできる製品だ。

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