ゲーミングPCブランドで知られるマウスコンピューターの「G-Tune」は、超高性能なダブル水冷デスクトップPCから、GPUをデュアルで搭載した大画面ノートPCまで、快適なゲームプレイを約束する幅広い製品を用意している。
そのG-Tuneに8月半ば、15.6型フルHDのゲーミングノートPC「NEXTGEAR-NOTE i5520」がひっそりと加わった。製品リリースも出なかった“日陰”なモデルではあるが、実はいくつかの理由から注目に値する製品といえる。
本機の主要なスペックをざっと挙げると、CPUにCore i7-6700HQ(2.6GHz/最大3.5GHz)、グラフィックスにGeForce GTX 960Mを搭載し、1920×1080ピクセル表示に対応した15.6型ノングレア液晶を搭載する。15型クラスのゲーミングノートPCとしては“平凡”とさえいえるスペックだが、価格は10万9800円(税別)からとコストパフォーマンスが高く、その平凡さゆえに、前身となる「NEXTGEAR-NOTE i5510」は、手が届きやすいゲーミングノートとして多くのPCゲーマーから人気を博した。
しかし、その後i5510が終息すると、15.6型のラインアップからGTX 960M搭載モデルは消え、エントリークラスのGTX 950M搭載モデル「i5310」と、GTX 970Mを搭載する上位モデル「i5710」だけが残り、このクラスの15.6型ノートPCは半年近くも不在だった。そして今回ようやく、CPUをHaswell RefreshからSkylakeに刷新して登場したのがこの「NEXTGEAR-NOTE i5520」というわけだ。発表時にリリースを出さなかったマウスコンピューターの意図は不明だが、ゲーミング性能と手が届きやすい価格をうまくバランスさせた抜群のコスパは目を引くものがある。
また、NEXTGEAR-NOTE i5520は、CPUの変更だけでなく基板やボディーも完全に新しくなっている。外観はゲーマー心をくすぐる直線基調のメカっぽいフォルムでまとめられ、マット調の天板に切り込まれた赤く光るLEDがアクセントになっている。
「デザインは17型のラインに寄せて、よりゲーミングノートらしさを出しています。エッジに向かって斜めに切り落とし、よりスタイリッシュに見せる工夫もしていますね」とG-Tune製品担当の小林氏。「実際にi5510と比べると、厚さは34.9mmから28.5mmとかなり薄くなっています。これは光学ドライブに9.5mmドライブを載せられるようになったことが大きいです。CPUもソケットではなくBGAになってCore i7-6700HQ固定になりましたが、ボディーの薄型に貢献しています」。
ちなみに天板のLEDは、17型のラインアップは緑で色自体を変更できるが、i5520では液晶ディスプレイのバックライトを利用している関係で赤のみ。抑え気味の光り方だがハイパフォーマンスを予感させる、いかにもゲーミングノートPCらしいデザインだ(関連記事:50万円を軽く超えるモンスター級ノート「NEXTGEAR-NOTE i71101」徹底検証)。
「また、i5510との比較ではメモリがDDR4になり最大搭載量が32GBに倍増したほか、搭載できるSSDがmSATAからM.2になり、NVMe対応の高速SSDもサポートしました。バッテリー駆動時間も1時間以上延びていますし、エントリーとハイエンドの“いいとこ取り”をした非常に買いやすいモデルだと思います」(小林氏)。
Skylake世代のCPUを採用して“不在の売れ筋モデル”を埋めた「NEXTGEAR-NOTE i5520」。GPUはすでにPascal世代のノートPC向けGTX 10シリーズが登場しているものの、こちらは性能が高い分、搭載ノートPCの価格は20万円台が当たり前で数段上のクラスになってしまう。流行の兆しを見せているVR(ヴァーチャルリアリティ)のための先行投資ならともかく、ただPCゲームを遊べればいいという人にとってはなかなか手を出しづらい価格でもある。
その点、NEXTGEAR-NOTE i5520は、Skylake+GTX 960Mを組み合わせた基本システムによって、メインPCとしてはもちろん、最新ゲームタイトルも十分に遊べる性能を備えながら、10万9800円(税別/ブロンズモデル)とリーズナブルな価格に抑えている。これからPCゲームを始める人のエントリー機として有力な選択肢になるはずだ。
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