出荷400万台突破!! 開発者が語る「ScanSnapが支持される理由」(3/5 ページ)

» 2016年11月30日 10時00分 公開
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新しいトレンドを取り込んで進化を続けるScanSnap

 さらにScanSnapは、新しいトレンドの取り組みにも意欲的だ。ここ数年で大きな取り組みといえば、フラッグシップモデル「iX500」がWi-Fiでの接続に対応し、スマホやタブレットとの連携が可能になったことが挙げられる。

最新フラッグシップモデル「iX500」

 「iX500の一つ前のモデルであるS1500のころにiPadが発売になり、(EvernoteやDropboxをはじめとした)クラウドサービスの利用者も徐々に増え始めました。当時はPCでスキャンしたのちiPadに転送する仕組みでしたが、それをもっと簡単にできないかということで、PCを使わずにスキャンできるiX500を開発することになりました」(大窪氏)

 一見すると、単にインタフェースが有線から無線に置き換わっただけのように見えるが、実際にはそう単純な話ではない。PCレスでスキャンするためには、これまでPCで行っていた画像処理をどこで行うのかという、根本的な問題を解消する必要がある。同社が出した答えは、デュアルコアCPUを搭載した専用チップをスキャナに内蔵し、そこで一括して画像処理を行うというものだった。

iPadやスマホの普及により、PCレスでドキュメントスキャンをしたいというニーズが増加。これに対応するため、iX500から画像処理用のCPU(GIチップ)を内蔵した

 「いままで紙を電子化するにあたり、斜行を補正したり、白紙ページを削除するといった画像処理はすべてPC側で行っていましたが、スマホやタブレットで直接スキャンするとなるとそうはいきません。そのためにGIチップという、スキャナの中で画像処理を行うための専用チップが必要だったというわけです」(宮内氏)

 つまりS1500とiX500は、外見こそデザインが変わっただけのように見えるが、本体内に頭脳に相当するCPUを組み込むことによって、処理そのものの仕組みががらりと変化しているのだ。当然、製品一台にかかるコストもまったく異なっているわけだが、にもかかわらず価格はほぼ据え置きのままでの提供というから驚くほかはない。

 「清水の舞台から飛び降りるくらいの覚悟でした」と大窪氏は当時を述懐する。

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