古いスマホとNASで監視カメラシステムを構築する(3/3 ページ)

» 2016年12月26日 16時27分 公開
[瓜生聖ITmedia]
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実際に運用してみる

 設定が完了したらライブビュー画面に切り替えてみよう。接続されているネットワークカメラの映像が表示されるはずだ。パンやフォーカスに対応しているモデルだと右側のコントローラで操作できる。その他、スナップショット撮影、音声のミュートなども操作可能だ。

ライブビュー画面。フォーカスやパンに対応したカメラの場合は右側のコントローラから操作可能

 録画した映像・音声データは再生画面で見ることができる。撮影した日、時間帯を選び、画面下部の再生ボタンを押すだけだ。再生速度は1/8倍から8倍まで設定できるので、短時間で確認することも可能だ。

再生画面。右部から再生する日を選択、下部のコントローラで再生速度等が設定できる。左下部の同期再生モードを有効にしておくとすべてのカメラを同時に再生する

 さらに便利なのがスマート検索機能だ。録画済みの映像からチェックすべきポイント(時間帯)を検出してくれるので、目視で全時間帯をチェックする必要がなくなる。検索モードには動きがあったことを検出する「動き検出」、なにか物体が出現したことを検出する「異物検出」、逆になにかがなくなったことを検出する「遺失検出」がある。例えば、不在時になにかがなくなったり、逆になにかが置かれたりしたとき、それがいつ起きたのかをすばやく検索することができる。

スマート検索の画面。検索期間、オブジェクトのサイズ、検出する範囲、感度などを指定すれば自動的に検査を行い、検出した時刻の一覧を表示する。それをクリックすれば指定時刻にジャンプすることができる

 なお、映像データはSurveillanceフォルダの下に1分単位で保存される。ストレージを食い尽くしてしまわないよう、保存する上限の日数やストレージサイズを指定しておこう。単に削除してしまうのではなく、1年以上経過したものは光学メディアなどにエクスポートしてしまう、というのも手だろう。

映像データは各カメラフォルダの下に日付フォルダ、さらにその下に各時間フォルダが作られ、mkv形式で1分単位に分割保存される

設定メニューの「進む」(Advanced)画面でストレージクオータが設定できる。ストレージサイズの他、ファイルを保持する日での指定も可能だ

プライバシーには十分注意を

 防犯という目的があるにしても、撮影された映像については取り扱いには注意が必要だ。家庭内での撮影だと家人にあらかじめ目的と撮影内容について同意を取っておくことも必要だし、屋外に向けて撮影する場合は隣家のプライバシー侵害にならないよう、設置方向や撮影範囲を十分検討すべきだろう。

 また、設定が甘く、インターネットから誰でも見ることができる監視カメラも多数ある。トラブル対策として導入した監視カメラシステムによって、自他問わずプライバシーの漏えい問題を生んでしまうことがないよう、運用には十分注意を払ってほしい。

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