新モデルでは、インクを全色顔料ベースのインクに変更した。ビジネス向けプリンタに必須の顔料系インクなので、プレゼンの資料等にマーカーで書き込んだり、うっかり水や飲み物をかけてしまっても、インクが滲み出して消えてしまうといった心配は不要となる。
ハードウェアの見直しとも重なるが、インクの最小ドロップサイズは1.5pl、印刷解像度は最大で1200×4800dpiとなっている。これまでブラザーのA3インクジェット複合機で採用されてきたプリントヘッドのサイズは35mm。本製品でも、同じサイズを採用しているので印刷速度は、インクが変更されたも変わらずにA4用紙でカラーが約27ppm、モノクロが約35ppmとその高速さは健在だ。
ちなみに本機では、メモリー搭載量がJ6973CDWの2倍となる512MB搭載されている。さらにプロセッサーも強化されているようで、電源ボタンを押してからの立ち上がりがJ6973CDWと比べて体感できるほど高速化されている。
さらに、細かい部分であるがAdobeのポストスクリプトにも対応しており、対応ドライバが添付されている。これはデザイン事務所や広告代理店といったAdobe製品で仕事を行うクリエイターな人たちにはうれしい配慮と言える。
用紙の残量を検知する機能も搭載されており、各給紙カセットの用紙がどの程度残っているのか液晶パネルでも確認できるようになっている点に、個人用途の枠を超えるという意気込みを感じる。
それでは、プリンタ部分以外のハードウェアもチェックしてみよう。本機の最大の魅力と言えるのがA3対応のスキャン/コピーである。雑誌の見開きをスキャンしたり、コピーしたりできるというのがビジネスユースで強力に役に立ってくれるのだ。
特に資料のスキャンやコピーというのは会議や打ち合わせで重要だ。ビジネス向けのA3スキャナーは、単体でも実売で10万円近くと非常に高価な製品が多く、そうした意味でもJ6995CDWは、お買い得感の高い製品と言える。
スキャナー部分のイメージセンサーはCIS、光学解像度は1200dpi(主走査)×2400dpi(副走査)、ソフトウェア補間による解像度は19200dpi(主走査)×19200dpi(副走査)となる。このイメージセンサーだが、文書の両面を1パスでスキャンできるようにデュアル構成となっている。
これに最大50枚の読み取りが可能なADFが搭載されており、ドキュメントスキャナーとしても相当な実力を持っている。1パスで両面スキャンができるため、片面/両面のスキャン速度は、A4用紙でモノクロ原稿とカラー原稿共に2.7秒(100×100dpi時の最大)である。ADF部分には原稿サイズを自動で読み取る自動検知機能が搭載されているのも細かな点だが本機の利便性を高めているポイントだ。
さらにスキャナー部分の原稿台に読み取り原稿が残っていることを知らせてくれるアラーム機能も搭載している。多人数で使う場合、印刷書類の取り忘れや紛失は、機密を扱う際のリスクになりうるが、こうしたかゆいところに手が届く親切設計も魅力と言えるだろう。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2017年3月24日